そろそろチラつく大掃除!「シニア世代は小掃除にシフトチェンジを」今すぐ始める年末をぐっとラクにする極意【家事アドバイザーが伝授】
年末が近くなると頭にちらちらとよぎるのが大掃除。年末は何かと忙しく、大掃除のことを考えるだけで気が重い。家事・節約アドバイザーの矢野きくのさんは、大掃除ではなく小掃除にすれば、年末がとっても楽になるといいます。シニア世代におすすめの小掃除について教えてもらいました。 【画像】節約・家事アドバイザー・矢野きくのさん
この記事を執筆した専門家
家事・節約アドバイザー・矢野きくのさん 節約・家事アドバイザー。防災士の資格を持つ。家事の効率化、家庭の省エネを中心にテレビ・講演・連載などで活動。NHK『ごごナマ』準レギュラー他テレビ出演多数。新聞での連載のほか自動車メーカー、家電メーカーなどの企業サイトでコラムの執筆経験も。近年は中高年層の家事アドバイスや家庭でできるSDGsについての講演、SNSでの情報発信でも活動している。著書『シンプルライフの節約リスト』(講談社)、『「節電女子」の野菜レシピ!』(アスコム)、『50代からの自宅の片づけ 実家の片づけ』(扶桑社ムック) など。https://yanokikuno.jp/
今年から“大”掃除から“小”掃除で年末を楽に
来年の話をしても鬼が笑わないほどに、年末が近づいてきました。年末の家事と言えば大掃除。大晦日の31日になっても掃除をしなくてはならない家庭も多いでしょう。 しかし年末年始はやることが多いものです。おせち料理作りや年賀状などもご家庭によってはやらなくてはならない作業に入るでしょう。 仕事をしているかたであれば、年末年始のお休みに家で動き続けるのももったいないですし、シニア世代のかたは、息子さんや娘さんや、お孫さんが遊びにくるかもしれません。せっかく実家に帰省してくれているなら、一緒に過ごしたいものですよね。 だからこそ、早めに“小掃除”を始めておき、年末は大掃除をしないでいい状況にしておきませんか? 今回は今すぐ始めたい小掃除についてご紹介します。 【1】まずはごみ収集日をチェック 地域によって違いがありますが、古紙やビン缶、衣類などの資源ごみや、燃やせないゴミなどは収集日が2週間に1回や、1か月に1回というところもあります。それを逃してしまうとゴミとともに新年を迎えることになってしまうのです。 年末に近づくとゴミ収集場所に出されるゴミの量が激増し、いつも同じ時間にまわってくる収集車も遅れることも。 小掃除をやるにあたって一番にやらなくてはならないのが、ゴミの日のスケジュール確認なのです。ゴミスケジュールにあわせて小掃除を進めていくようにしましょう。 【2】ゴミをポンポン捨てられるダンボールを用意して 最初にゴミの収集日について確認していますが、その日に出し忘れがないようにゴミをしっかりと分けていく必要があります。 おすすめの方法は、分別するゴミの数の分のダンボール箱を用意し、その中にポンポン入れていくことです。ダンボールが用意できないのであれば、大きなゴミ袋でもOK。ガムテープなどでゴミ袋を壁に貼り付けるなど、ゴミを入れやすい状態にしておくことが大切です。 ゴミを入れるために「床に置いたゴミ袋を開く」という作業が入ると、意外とゴミ捨ては進まないものなのです。そのためにも、できればポンポンゴミを入れていける、ダンボール箱がおすすめです。 【3】自分でやる掃除とプロに頼む掃除を分けおく 掃除の中で自分ではできないものもあるかもしれません。とくに年齢を重ねてくると筋力の低下などから、他の人に頼んだほうが安全というものもあります。 自分ではできない、やらないほうがいい掃除を書き出し、地域の人材センターや掃除のプロに頼んだほうがいいものは早いうちに相談しておきましょう。プロの掃除は早い時期であれば「早割り」の料金設定をしているところもありますよ。 【4】掃除にかかる時間と場所をリストアップ 次に、自分でやる掃除を書き出します。想定する所要時間別に書き出すのがおすすめです。 ★所要時間…掃除する場所の例 ・1時間以上かかる掃除…コンロや換気扇 など 以下追記して・30分以上1時間以内にできる掃除…・10分~30分でできる掃除・10分以内でできる掃除 このように所要時間別に掃除リストを作っておくことで、無駄のない掃除スケジュールを立てることができます。 【5】小掃除のスケジュールを立てる 続いて、掃除のスケジュールを立てます。日々の流れに任せているとどうしても後回しになってしまうので、掃除が苦手、億劫だと感じている人ほど、小掃除のスケジュールを立てておくことが大切です。 まずは、毎日30分~1時間、月・水・金の午前中など、自分の都合のつくスケジュールを決めて進めていきます。仕事をしているかたであれば、休みの日に掃除をする時間帯を決めていきましょう。 リストアップした掃除に使う時間と、それぞれの掃除する場所の所要時間を組み合わせてスケジュールを立てていきます。 【6】小掃除を進めるおすすめの順番や手順 スケジュールを組むときに参考にしていただきたい掃除の順番をご紹介します。 ・コンロ周りや換気扇の油汚れは一番に コンロ周りや換気扇の油汚れの掃除は、手がかかるご家庭が多いのではないでしょうか。いちばん手間のかかる掃除を終えておくと、気がラクになるのでおすすめです。 油汚れには100円ショップでも売っている油汚れ用のお掃除シートを使うと手間なく掃除することができます。 ・窓周りの掃除は早いうちに ガラス窓や網戸など窓周りの掃除を済ませると、見通しがよく気持ちよくなります。これも達成感を味わえる掃除場所ですので、早いうちにやるのがおすすめです。 窓周りの掃除には、極細繊維でできているマイクロファイバークロスを水で濡らしてしぼり、フローリングワイパーに挟み込んで網戸や窓ガラスを掃除すると、高い位置もラクに掃除ができ水だけで汚れを落とすことができるので、洗剤をつけてすすぎ拭きするよりも短時間で済ませることができます。 ・“排水口だけ”を集中して掃除 キッチンの排水口、お風呂場の排水口、洗面所の排水口など、排水口を集中的に掃除してまわるのもおすすめです。掃除道具が共通しているので、出し入れなど準備の手間がかからず、勢いで一気にやっていくことができますよ。100円ショップでも発泡タイプの洗浄剤や排水口の奥まで掃除できるブラシを買うことができます。 発泡タイプの洗浄剤でまずは大まかな汚れを落とし、そのあとにブラシを押し込んで管周りについている汚れを落としていく順で掃除をしていきましょう。 今回例に挙げた以外にも掃除の箇所はたくさんありますが、早いうちから少しずつ進めていくと意外と重荷ではなくなるものです。ぜひ今年の大掃除は小掃除にして進めてみてください。