TOYO TIRESの最新「PROXES Sport2」をチューニングのスペシャリストがサーキットで試す!「語りかけてくれるタイヤですね」
楽で安全に走れ、街乗りからサーキットまで応えてくれるタイヤ
今回のイベントでそのPROXES Sport2を履いたデモカーを持ち込んだのは、関西のホンダスペシャリストである「J's Racing」と中部エリアで日産「フェアレディZ」を軸とした日産車を手掛ける「ガレージ力」の2社。車両は前者がFL5型ホンダ「シビックタイプR」で、後者はRZ34型日産「フェアレディZ NISMO」に装着してのトライとなった。 「語りかけてくれるタイヤですね」走行を終えて開口一番、そう語ってくれたのはJ's Racingの走れる店長こと梅原大吾氏。 「コンパウンドは行き過ぎず、足りなすぎずでじつに丁度いい。ケース剛性は決して高くはないのですが、破綻せずにしっかり路面を捉えてくれますし、『そろそろ限界ですよ』というインフォメーション性も高い。表面に溝が多く、面圧に対してグリップ感はR888Rよりも薄いので、しゃかりきにタイムを狙うタイヤではありません。ただ、特性が素直ですし全体のバランスも整っていますから、ずっと走っていたくなります」 コース上でわざとタイヤをこじったままアクセルを入れるなど、想定外の負荷をかけてみたそうだが、潰し切ってもタイヤは破綻することなく、柔軟に反応してくれたそう。楽して安全に乗れて、攻めてもちゃんと応えてくれる。「癖もないのでライフが長ければ、街乗りからサーキット走行まで楽しみたいというユーザーにオススメできますね」とベタ褒めだ。
そのクルマ専用に開発されたような納得のバランスの良さが引き立つ
一方、ガレージ力の中久木力代表は、 「性能チャートがあれば、すべての評価軸で80点と平均点以上。何も聞かされずに乗ったら、メーカー純正と言われても納得するほどバランスがいい」と驚いた。 「今回、フェアレディZ NISMOで初めてサーキットを走りましたが、アンダーが強めに出る、リアがブレイクしてオーバーになるといった、違和感がどこにもないんですよ。極端に言えばニュートラルステアで曲がっていける。速い、遅いではなく、楽しく走れる。サーキット初心者にとっては間違いなく安心材料です」 変に尖がったところがないから、限界を超えてもスコーンと抜けない。しかも、グリップ力が急激に垂れることもないので、連続周回でも変化が少ない。転がり抵抗やノイズのほか、燃費も考慮されるプレミアムタイヤとしては文句なしだ。「走行後に表面を確認しましたが、ブロックが破断することもなくキレイで、摩耗も少ないのにも驚きました。ライフもよさそうですね」と、重量級のハイパフォーマンスカーの普段履きとしても最適なようだ。
「乗って楽しい」ことがTOYO TIRES PROXESの一番の魅力!
ストリートでの乗り味はやや硬めと中久木代表は最後にコメントを加えたが、これに対しては前出の木下選手のコメントを思い出した。 「PROXESの開発陣は走ることに熱い思いを持ったスタッフが多い。なので、コンフォートタイヤでもいい意味でスポーツ魂が詰まっています。コンフォートタイヤなので乗り心地も大事なんですが、やっぱり‟乗って楽しい“のがTOYO TIRESの一番の魅力だと思いますよ」 NLSレースとニュル24時間レースで培われた経験とノウハウが投入された新しいPROXES Sport2。食わず嫌いせず、試してみる価値はありそうだ。
山崎真一(SHINICHI Yamazaki)
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