/43 第83回大会(2011年) 大会最多74安打、強打で頂点
2011(平成23)年の第83回大会は、2年連続9回目の出場の東海大相模(神奈川)が11年ぶり2回目の優勝を飾った。 激戦区・神奈川の名門は、前年夏の選手権決勝で興南(沖縄)に1-13で大敗し、雪辱に燃えていた。1回戦から準決勝までの4試合で計40点をたたき出し、決勝の舞台に戻ってきた。 相手は九州国際大付(福岡)。八幡大付の校名で初出場して以来、29年ぶりのセンバツで初勝利を挙げて波に乗った。福岡県勢としては第26回大会(1954年)の小倉以来の決勝進出だった。 3万2000人の観衆が見守った決勝。東海大相模の強力打線は2巡目で、九州国際大付の大黒柱・三好匠投手(楽天)を捉えた。三回、1番・渡辺勝外野手(中日)の二塁打を足場に、3番・田中俊太内野手(巨人)と主将の佐藤大貢捕手の連続適時打で2点先行。五回に佐藤捕手、七回は菅野剛士外野手(ロッテ)が本塁打を放ち、追加点を挙げた。長田竜斗投手から近藤正崇投手への継投で1失点に抑えた。 26年ぶりに延長戦がなく、10年ぶりに雨天順延もなかった第83回大会。強打のチームが多く、4強入りしたチームの平均打率はすべて3割以上だった。 東海大相模が全5試合で放った74安打は、戦前の第16回大会(39年)で東邦商(現東邦=愛知)が記録した73安打を更新する大会通算最多安打記録となった。また、九州国際大付の主将の高城俊人捕手(オリックス)は個人連続最多安打8の大会タイ記録をマークした。=つづく ……………………………………………………………………………………………………… ▽決勝 東海大相模 002120100=6 000000001=1 九州国際大付