朝起きてすぐ歯磨きすべき?歯磨きしないで寝るとどうなる?ほか【働く30代が知っておくべき歯のすべて】
オーラルケアについての細かい疑問はまだまだいっぱい! 照山先生にズバリお答えいただいたのでご紹介! 【画像】歯&口腔ケアのおすすめアイテム【働く30代が知っておくべき歯のすべて】 ●教えてくれたのは 歯科医・歯学博士 照山裕子先生 歯科クリニックにて診療を続ける傍ら、口腔ケアの伝道師としてメディア出演も多数。近著は『“食べる力”を落とさない! 新しい「歯」のトリセツ』(日経BP)。
Q.朝起きてすぐ歯磨きをしないとだめ?
A.夜しっかりできているなら、朝食後でOK 「寝ている間に歯に歯垢や食べかすがつくことはないので、夜にしっかり歯磨きやフロスができていれば、必ずしも朝起きてすぐに歯磨きをしなくてもOK。朝起きたときは軽く口をゆすぐ程度にして、朝食後に磨くかたちでも問題ありません。1日の中で歯磨きやフロスをするのが最も大事なのはやはり夜。朝の歯磨きには口臭予防のための外出前のエチケット的な意味もあるので、そのために行っておきましょう」 aijiro/shutterstock
Q.昼食後は急いでいても歯磨きしたほうがいい?
A.ゴシゴシ急ぎ磨きならやらないほうがいい 「昼のランチ後に、職場などで時間がなくても急いで歯磨きをしている人も多いと思いますが、急いでいるとゴシゴシと強く雑に磨きがちになります。そうすると汚れを落とすというより、歯を傷つけてしまうので、それくらいならやらないほうがいいです。歯磨きをしなくても、口臭対策としてフロスで食べかすを取ったり、舌ブラシなどで舌の汚れを取り除いたりするだけでもOK。その代わり、夜に丁寧にケアをしましょう」 Ramil Gibadullin/shutterstock
Q.一晩歯磨きを忘れて寝てしまったら、どのくらいヤバイ?
A.うんちよりも汚いものを口に入れて寝ていると思って! 「オーラルケアが行き届いていない口には、約1000億個の細菌がいるとされています。これはうんちより汚い状態。そんな汚い状態で寝ていると思ってください。バイオフィルムは約4~12時間で形成されて、時間がたつとともに厚みが増して病原性が高まります。それが歯石になるまでには約2日ほどかかるので、一晩歯磨きをしなかったくらいならまだ挽回はできますが、積もり積もると菌がすみつきやすい環境をつくります。磨き忘れが習慣にならないよう、気をつけて」
取材・原文/和田美穂 ※BAILA2024年6月号掲載