【株価はバブル期並みなのに】好景気を実感できない人、できる人の決定的な差
投資に役立つ世界の経済ニュースを独自の視点からわかりやすく解説する、チャンネル登録者数50万人、総視聴数9400万回を超える人気投資系YouTuberのバフェット太郎氏。 冷徹な市場分析と鋭い舌鋒で予想を次々に的中させる一方で、その投資スタイルは堅実で実践しやすいと投資初心者から経験者まで幅広い支持を集めている。 そんな同氏の6年ぶりの新刊『投資の教室 人生を変えるマネーマシンのつくり方』(ダイヤモンド社)は、お金を生み続ける「マネーマシン」のつくり方と考え方、新NISAの鉄則や個別株や新興国株、金やビットコインなどの投資の基本を凝縮した一冊だ。その一部を抜粋・編集し、お届けする。 ● 株価は史上最高値を更新したが… 2024年2月、日経平均株価は1989年末に付けた高値3万8915円を突破して、史上最高値を更新しました。 しかし、メディアが街角調査で「好景気を実感していますか?」と聞いても、ほとんどの人が「実感がわかない」と答えています。 これは、資本主義社会では経済成長による恩恵が一部の人々に集中し、ほとんどの人はそれを享受することができないからです。 たとえば、経済成長によって不動産価格が高騰した場合、人々は次第に家を購入することが難しくなります。 すると、不動産オーナーの家賃収入が増える一方で、庶民は高騰する家賃が家計を圧迫し、生活基盤が脆弱になるなど、経済成長から取り残されるリスクが高まります。 とりわけ、経済成長著しい局面では不動産だけではなくモノやサービスの価格まで値上がりしますから、インフレが高止まりした場合、庶民の生活はますます苦しくなります。 ● 好景気を実感できる人、できない人の差 もちろん、経済成長によって賃金も上がりやすくなりますが、それは特別なスキルを持っている一部の熟練労働者であり、何のスキルも持たない単純労働者の賃金は上がりにくく、賃金の伸びが物価の伸びに追いつかない可能性もあります。 実際、厚生労働省が発表した毎月勤労統計調査によれば、日本の実質賃金の伸び率は2022年3月から2024年5月にかけて26か月連続のマイナス成長を記録し、賞与の影響で6、7月こそプラスに転じたものの、8月には再びマイナス成長に沈んでいます。 つまり、日経平均株価が史上最高値を更新したり、不動産価格が高騰したりしても、人々の買えるモノやサービスの量はこの2年間で減少し続けているため、庶民は好景気を実感できないのです。 そのため、メディアが街角調査で「好景気を実感していますか?」と聞いても、ほとんどの人が「実感がわかない」と答えるのは、資産もスキルもない単純労働者に声をかけているからであり、当たり前の話なのです。 (本稿は、『投資の教室 人生を変えるマネーマシンのつくり方』を抜粋、再構成したものです) バフェット太郎(ばふぇっと・たろう) 投資に役立つ世界の重要な経済ニュースを厳選し、独自の視点からわかりやすく解説する、登録者数50万人のYouTubeチャンネル「バフェット太郎の投資チャンネル」管理人。冷徹な市場分析と鋭い舌鋒で、次々と予想を的中させる投資系インフルエンサー。Xフォロワー35万人。noteフォロワー1.4万人。 個人投資家としては、20代から投資を始め、数百冊の投資本をむさぼり読み、10年間さまざまな試行錯誤を積み重ね、米国株投資にたどり着く。ブロガー・YouTuber活動と並行して堅実な投資を続け、それから数年で数億円の金融資産を築く。 著書に『投資の教室 人生を変えるマネーマシンのつくり方』(ダイヤモンド社)、累計20万部のロングセラー『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』(ぱる出版)がある。 ▪YouTube youtube.com/@buffett_taro ▪X x.com/buffett_taro ▪note note.com/buffett_taro
バフェット太郎