小学2年生の娘「自分の心と身体ってどうやって大事にしたらいいの?」いじめに悩む娘の言葉がきっかけで…”性教育”の重要性に気付く、その訳とは
日本の性教育の現状
なおさんは、日本の性教育についてこのように話します。 「日本では、性教育は恥ずかしい・卑猥といったイメージがまだまだ強く、世界から『性教育後進国』とまで言われているのが現状です。性教育の遅れから、SNSを通した未成年の性被害の増加、いじめ・不登校の増加、子どもの自殺者増加、インターネットを通したトラブルの増加など、子どもを取り巻く環境は日々深刻化しています」 「また、ユニセフのレポートカードの報告で、子どもの身体的幸福度は世界でも上位に位置していますが、精神的幸福度ではワースト2位となっています」 これは「日本の未来を考えても早急になんとかしなければいけないことだ」と、なおさんは危惧しています。日本の「恥ずかしい」という性の認識を変えたいと思い、過去に学んでこなかった性教育を大人が学び、アップデートしていくことが重要だといいます。
SNS発信のきっかけと苦労
日本では、性に関する大事な教育が学校でも家庭でも行われていないという実情があるとなおさんはいいます。それが結果的に子どもたちが苦しい思いをすることに繋がってるのではと考え、性教育をもっと広めて「自分のココロとからだを大事に出来る人が1人でも多くなったらいいな」「子どもたちの笑顔が増えたらいいな」と考えるようになりました。 その考えがきかっけで、一般社団法人Hugmeを立ち上げ、SNSでも発信するようになります。 実際に発信を行うにあたり「日本の大人たちは『性=恥ずかしい・タブー』という認識が強いため『子どもにそんなこと教えるな』とか『非常識な母親だ』など否定的な意見がたくさんありました。また、身近な大人からも『なぜ性教育をわざわざあなたがやるの?』と理解を得られませんでした」という現実がありました。 ただ、その中にも積極的に性教育を家庭で行うことに肯定的な意見も多かったこと、中高生からの「知れてよかった」「教えてくれる大人がいない中で、貴重な話をきけてよかった」と子どもたちからの声もたくさん聞くことができ、一時は悩んだ発信も現在は続けられていると話します。