視聴率ではサッカー森保ジャパンに肉薄! バレーボール「SVリーグ」にテレビ業界が寄せる期待感
さらに、「SVリーグの男子開幕戦の入場チケットに関しては、空前の争奪戦が繰り広げられ、コートサイド1列目が定価1枚・8万円という高額にも関わらず、倍以上の1枚・17万円という破格値で転売されました。チケットを入手できなかった多くのファンが、テレビ観戦になだれこんだと思われます」(前出の民放関係者)とのことだ。 一方、男子バレーの開幕戦の4日後、15日に行われたのが、サッカーW杯アジア最終予選。「目標はW杯優勝!」を掲げる森保ジャパンは、これまで2戦2勝で、森保一監督も「前回の最終予選の総ゴール(12ゴール)と並んだ」と自画自賛する好スタートを切った。 ところが、である。好成績を挙げているのとは対照的に、視聴率では苦戦続きで、往時のような盛り上がりには至っていないというのが実情なのだ。 「日本代表が強すぎる上に、最終予選では1試合2億円以上と言われる地上波生中継の放映権を『黒字』にできる民放地上波はどこもなく、海外で行われるアウェーでの予選試合については、地上波での放送が一切行われなかったのです。 これは日本代表がW杯出場を決めてから初めてという異常事態で、今年4月には日本サッカー協会(JFA)のトップになった、『ツネさま』こと宮本恒靖会長が『JFAが何もしていない訳ではない。多くの方に見ていただけるように地上波での放映権契約が結べるように努力をしている』と異例のメッセージを発したほどです」(前出の記者) いわば、10月の男子バレーVS男子サッカーの視聴率合戦は、今後のスポーツコンテンツの人気度を図る上での試金石だったというわけだ。 「SVリーグ男子開幕戦は、放送前から話題になっていたこともあり、注目度の上では森保ジャパンを凌ぐ勢いを見せていた。今後もこの勢いを維持すれば、バレーボール人気に拍車がかかるだけではなく、民放地上波でバレボールの中継が増える可能性も十分あります」と前出の民放関係者は語る。 にわかに勃発した男子スポーツの覇権争い。果たして勝者は...。 文/高倉仁作 写真/日本バレーボール協会、サントリーサンバーズ公式X、高倉仁作