相次ぐ廃業で280→34店に加盟店が減少…町の商店でつくる組合が自己破産申し立て解散へ ポイントカードや商品券の事業停止「払い戻したくても資金がない」
長野県の下諏訪町の事業協同組合、ポイントカードや商品券の事業停止
長野県下諏訪町内の商店でつくる事業協同組合下諏訪商連は、ポイントをためて使う「しもすわカード」や商品券発行の事業を19日付で停止した。加盟店や事業収入の減少で事業が継続できないと判断。ためたポイントや商品券の利用はできなくなる。地裁諏訪支部に自己破産を申し立てたという。 【地図】下諏訪町はここ
1978年設立、相次ぐ廃業や新型コロナ禍での売上減少が打撃
下諏訪商連は1978(昭和53)年に設立した。設立当初は約280店舗が加盟していたものの、現在は34店舗に減少。相次ぐ加盟店の廃業や新型コロナ禍に伴う売り上げの減少が重なり、ポイントカードなどのシステムの更新ができない状況だった。今月上旬に開いた理事会で自己破産の方針を決めた。下諏訪商連は解散する方針。
「本当に申し訳ない」
この日、下諏訪商連の本山公之理事長(62)は下諏訪商工会議所で記者会見し、ポイントや商品券について「払い戻しをしたいが、その資金がない」と説明。「お客さまや関係各位にご迷惑をおかけしてしまい本当に申し訳ない。加盟店舗は自己破産とは関係ないので、引き続きご愛顧をお願いしたい」と陳謝した。 自己破産の対応について、本山理事長は「弁護士に一任している」とした。弁護士は取材に「下諏訪商連の依頼を受けた。20日付で自己破産を申し立てた」と述べた。