「疲れない!」「それだとブラック企業です」棚橋弘至が新日本社長として東京ドーム大会で狙う次世代ブレイク「3年後理論」と「引退ロード」の野心
イッテンヨンとイッテンゴでの挑戦
「社長としては2度目の東京ドームになりますが、新日本が1年間通じてやってきたことを(社長の立場から)感じられる大会になると思います。イッテンヨンはこれまで他団体の選手や大物選手を呼んでも、“点”で終わってしまうことが多かったんですよ。でも今回、東京ドームに向けて選手たちが1年間どうやったら自分をストーリーラインに乗っけられるか、その物語のゴールでもあり、スタートでもあります。 イッテンゴは(動画配信サービスの)『NJPW WORLD』が始まって英語圏のファンの方も今では多くいます。新日本をさらに大きくしていくためにはより海外進出も見据えていかないといけません。AEWのファンも多く視聴してくれるであろう今回の大会で、新日本はこういう団体で、こういう選手がいるんだとアピールしたい。以前、渡米して試合せず(AEW社長の)トニー・カーンさんに会って、選手の交流を確約していただいた。やっと形になったことをうれしく思うし、感謝したいですね」
次世代エース候補を前面に
イッテンヨンはIWGP世界ヘビー級王者のザック・セイバーJr.に海野翔太が挑戦するタイトルマッチをメーンに据え、“幻のカード”内藤哲也と高橋ヒロムのシングルマッチ、辻陽太が王者デビッド・フィンレーに挑むIWGP GLOBALヘビー級選手権試合などが主要カードとなる。 イッテンゴも、ビッグネームであるAEW副社長ケニー・オメガとゲイブ・キッドのスペシャルシングルマッチがあるとはいえ、ザック、海野、辻らはそれぞれAEW勢との一騎打ちに臨む。次世代のエース候補が前面に出ていく攻めたラインアップだと言っていい。 棚橋は「掲げたことを有言実行したまで」と言い切る。東京ドーム大会にしてはカードが弱いとの声も挙がるが、彼は怖れを知らない人でもある。
ブレイクへの「3年後理論」
「自分の方針として若手の抜擢と言ってきましたから。海野、辻といった選手たちは20代でコロナ禍にぶつかって、海外で頑張ってきて本来であればもっと早く名前が売れていい実力を持っている。僕は“3年後理論”と呼んでいるんですけど、人気や動員は3年後までディレイする。僕が初めて(IWGPヘビー級の)チャンピオンになったのは2006年で、そこから徐々に(団体の人気が)上がってきたと感じたのが2009年でしたから。 コロナ禍の間に陣容がそろって、選手の実力も上がってきて迎えるのが今回の東京ドーム。世に自分たちのプロレスを届けたいっていう欲求を、爆発させるような大会になるんじゃないかって僕は期待しています」
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