マーケター向けベストAIツール2024、SEOや分析、インフルエンサーマーケも変わる
広告最適化・マーケティング測定・インフルエンサーマーケティングにも生成AI
コンテンツ生成やSEO以外の領域でも、多様なAIマーケティングツールが台頭している。 たとえば、デジタル広告の最適化に特化したAlbert.aiは、フェイスブック、YouTube、グーグル広告、Bingなど、複数のプラットフォームにまたがる広告コンテンツのパーソナライズと最適化を実現。 同社が「データ駆動型クリエイティビティ」と呼ぶ手法により、広告キャンペーン、ソーシャルメディア投稿、ディスプレイ広告など、多くのマーケティング活動を自動化することができる。 実際の導入効果も顕著だ。少し古いが、たとえばハーレーダビッドソンでサイトトラフィックが5倍増、月間リード数が2930%増、という劇的な伸びを記録した事例も報告されている。 また、デジタルマーケティングの効果測定に特化したツールとしてFullStoryも注目される存在だ。同ツールは、Webサイト訪問者の行動を、カーソルの動き、クリック、ページ遷移に至るまで詳細に追跡。数千人規模の訪問者データを分析することで、予想外のユーザー行動から新たな知見を導き出すことができる。アドビやピザハットなど、多くの大手企業が導入している。 チャットボット領域では、Chatfuelが代表的なツールとして挙げられる。メタの公式パートナーでもある同社は、ドラッグ&ドロップ方式のインターフェースを採用。FAQ対応、割引コードの提供によるリード獲得などを自動で実行できるチャットボットを簡単に構築することが可能となる。メタのメッセージアプリWhatsAppにスムーズに統合できる点が人気の理由になっているようだ。 インフルエンサーマーケティングの分野では、WPP、ケロッグ、サムスンなどの大手が採用するInfluencityが代表ツールとして挙げられる。同ツールは、インフルエンサーの評価・コンタクト、キャンペーンの協働、効果測定までを一貫して管理できる。主要なソーシャルメディアプラットフォームすべてをカバーしており、複数ブランドを横断的に管理できる点で、特に代理店での活用に適しているとされる。 このように、マーケティングの各領域に特化したAIツールが次々と登場している状況だ。これらのツールは、スケーラビリティ、リーチ、効率性、コスト削減、意思決定支援、分析能力、顧客体験の向上など、さまざまな側面でメリットをもたらす。規模の小さなスタートアップや中小企業でも、大手企業と同じ土俵で競争できる環境が整いつつある。