展示中止問題の後 「表現の不自由展」実行委が会見(全文3完)排外主義への準備が必要
事なかれ主義とどう戦うべきか
デモクラシータイムス:デモクラシータイムスの山田と申します。今のお話を聞いていて、確かにタブーというものがあると、それに対してみんな敏感であるという、特にコアの勢力がそういうことを集中的に攻撃してくるということは分かりました。 もう1つ大きなものが、先ほど事なかれ主義と言いましたけども、そういう政治的イシューを考えることとか、警備に対してのきちんとした、戦うとかっていうことを自ら放棄するような、大きな事なかれ主義というものがこの展示会を阻止しているような、日本的な1つの空気といいますか、そういうものに感じられますが、皆さん、この事なかれ主義と、実現するためにはこの日本の社会の中の事なかれ主義とどう戦うかということが非常に大事な問題ではないかと思うんですけど、その辺はいかがお考えなんでしょうか。 コアの人たちっていうのは常にいます。その人たちを受け入れて拡散するのはまさに日本の事なかれ主義だと思いますが、そこについてのお考えを聞きたいと思います。 アライ:今回の表現の不自由展そのものが、まさしく事なかれ主義をブレークスルーする企画だったと思います。これでブレークスルーされないと今後、さらに日本の事なかれ主義についてはひどくなっていくと思います。じゃあ、どうすればできるのかってお話なんですが、『サイボーグ009』の島村ジョーで有名なセリフがありまして、「あとは勇気だけだ」という言葉があります。それが答えです。
今回の主催者と屈しなかった人たちの差は?
記者2:【****の***01:17:20】と申します。皆さん方はこれまでも散々、脅し、妨害を受けてきたと思います。日本の新聞社やある学校なども妨害を受けてきたと思います。でも決して屈しなかった。じゃあ今回の主催者と屈しなかった人たちの間には何の差があるんでしょう、どんな溝があるんでしょうか。それを教えてください。 岡本:先ほどから言っているように、やはり今の日本の社会の状況を考えますと、排外主義に対するやっぱり準備が必要なんです。ですので、まず準備をすることなんですけれども、そのときに私がさっき言いましたように、一番大変で不安が集中しちゃうのが最前線ですね。電話の応対だったり展覧会で言えば会場の監視スタッフの方っていうのが一番大変なんです。私たちも実際に展覧会やっているときに、私だって抗議電話を受けたら怖いし、怖い、面倒臭いっていうのがあるんですね。なので事前のレクチャーがすごい重要だし、それから起きてしまったときは、すごい大事なことは不安を共有することです。こうした匿名性の妨害、脅しに対して怖いと思ってもいいんです。その怖さ、不安を共有してそこで連帯することです。私はそのことに尽きると思います。 司会:こちらで最後の質問とさせてください。