展示中止問題の後 「表現の不自由展」実行委が会見(全文3完)排外主義への準備が必要
誠実に協議するという約束が実行されていない
もう1つは、私たちとトリエンナーレ側の契約というのがありまして、何か問題が生じた際は誠実に協議するという約束だったんですけれども、それが実行されていないと私たちは考えています。その上で今後の協議なんですけれども、これは大村知事に再三、8月12日から再開のための協議申し入れをしていますが、大村知事の回答は、もしするんであるならば津田さんも交えてするという返事はもらっているんですけれども、日程調整になるとお答えがなく、結局、今やれていません。その協議の前に、先ほど、私たちが問題提起をしている検証委員会でのヒアリングが先決だというふうに大村知事は言っています。 しかしながら、さっきの質問、共同通信の方の質問は津田さんとの協議は、という話でしたよね。それは、どういうルートで津田さんが言ってくるか分からないんですけれども、もちろん全部受けないというふうには考えてはいません。作家との対話についてはやっていますけれども、詳しくはアライさんのほうからお願いします。 アライ:こちら、後半のご質問のほうは私のほうから答えさせていただきます。この間、本展の作家さんがステートメントを発表するまでいろんな活動がありました。その本展の作家さんたちと合流するように、こちらの出展の作家の方を私は紹介したりもしました。それでそういった作家さんのシンポジウムに私は何度も足を運んでお話を聞いたりしました。そこで感じるのはどうしても、どうもいじめられるような感じを受けることです。内容が政治的であるとかイデオロギー的であるということをしきりに言われ、展示を変えたほうがいいんじゃないかって言い方までされます。 そういうことをおっしゃるのは日本の作家の方なんですが、海外の作家の方はボイコットという形を、意思を示して、連帯の意思を強く示しています。先週、私ソウルに招かれまして、この問題で講演をしました。そしたらこの検閲の問題は東アジア全体の問題であり、強く連帯を求めたいと言ってくれました。でも日本の作家さん、なかなか連帯しようと言ってくれません。この問題はどこから来るのか、ジャーナリストの方にはいろいろ考えていただければ幸いです。 司会:ちょっと延長してもよろしいですか。 女性:はい。 司会:【サイカワ 01:02:14】さん、大丈夫? (英語)。いや、まず女性の方お願いします。