8連覇の重圧か、王者神村の歯車狂う…攻撃不発、後半37分に被弾。「偶然の負けはない」。エース名和田は責任を負った〈全国高校サッカー県予選〉
サッカーの第103回全国高校サッカー選手権鹿児島県大会決勝が17日、鹿児島市の白波スタジアムであった。鹿児島城西が神村学園を1-0で破り、8年ぶり8回目の頂点に立った。鹿児島城西は全国大会(12月28日開幕・首都圏各地)に出場する。組み合わせ抽選会は11月18日に実施される。 【写真】〈関連〉第103回全国高校サッカー選手権鹿児島県大会のトーナメント表で全試合の結果を確認する
【評】鹿城西が終盤に1点を入れ競り勝った。前半はGK藤吉らが好守を見せ0-0で折り返した。後半はカウンターで好機をつくり、後半37分にFW大石が右クロスを押し込んだ。神村は決定機で決めきれなかった。 ◇ 大会最多を更新していた神村の連覇が7で止まった。準決勝まで5試合64得点を誇った自慢の攻撃力も、最後まで鹿城西ゴールをこじ開けることができなかった。 高い技術と正確なパス回しを軸にした攻撃で、相手の2倍となる14本のシュートを放った。狙い澄ましたシュートがゴールの枠をそれるたび、神村は焦りの色が濃くなった。 相手の徹底マークを受けたエースの名和田主将は「厳しい守備は想定通り。その中で決めきる仕事ができなかった。偶然の負けはない」と責任を負った。 終盤の失点では、ボールが混戦のわずかな隙間を縫ってゴールに吸い込まれた。DF黒木は「勝敗を分けるのは本当に細かい差」と悔しがる。全国総体で準優勝するなど圧倒的な強さを誇るが故に、時間の経過とともに勝利への重圧がのしかかり、最後はわずかに歯車が狂った。
「いつか負けるときがくる。この負けを財産にしないといけない」。有村圭一郎監督の言葉を受けた2年の福島は「この思いは二度としたくない」と悔しさをかみしめながらリベンジを誓った。
南日本新聞 | 鹿児島
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