車中泊の通気対策にも!ハイエースに簡単に後付けできる車用の網戸「ロールインバグネット」レビュー
グリーンシーズンの車中泊を考えるとき、避けては通れない通気対策。私のクルマのようなエアコンのないキャンピングカーや、普通自動車での車中泊にはこの問題があります。 【写真12枚】「ロールインバグネット」は必要なときだけ引き伸ばすことができるリアウィンドウ用の網戸。取り付け方を写真で見る 家庭用エアコンや12V車載クーラーを搭載しているキャンピングカーでも、電源容量の関係から長時間の稼働が不可能なシーンもあるかもしれません。 エアコンを頼れない時間、私の考えるもっとも基本的かつ効果的な暑さ対策は、クルマの窓を使った温度調節です。
車中泊に欠かせない窓の開閉に便利!
窓を細く開け、ベンチレーター、ハンディファン、サーキュレーターなどで別の開口部に向けて空気の流れを作ることで、風が車内を吹き抜けます。 車内よりも車外が涼しい季節・場所・天候であれば、この方法でかなり長い季節、エアコンなし車中泊が実現します。実際に私は盛夏となる7月から8月にかけ、東北地方の各都市でエアコンなし車中泊ができました。 夜明けとともに気温がぐんぐん上がりますが、夜は身体が冷えすぎてベンチレーターを弱めるほど。 しかし走行中とは異なり、停車中のクルマの窓からはどんどん虫が入ってきます。車内に向かって吸気していたり、室内照明を点けていたりするとなおさら。また、ボディにぽっかりと開いた開口部が外から目立つため、防犯面でも少し心配なところがあります。 そんなときに活躍するのがクルマ用の網戸です。私が愛用しているアイズ「ロールインバグネット」をご紹介します。 ※以下、写真は数年前から使用している私物です。最新モデルは公式サイトなどでご確認ください。
「ロールインバグネット」(参考価格:2枚セット税込14,300円など)
「ロールインバグネット」は、その名のとおり普段はロールカーテンのように筒状に巻き取られていて、必要なときだけ引き伸ばすことができるリアウィンドウ用の網戸。 ハイエース200系、NV350キャラバンの後部スライド小窓用で、クルマのモデルによって必要な枚数や価格が異なります。特別な工具など不要で、誰でもDIYで取り付けが可能です。 簡単に装着方法をご紹介します。初回の使用前に位置合わせをし、面ファスナーを窓ガラスに接着します。同社公式YouTubeチャンネルには解説動画もあります。 本体は着脱できるので、使わないときは面ファスナーだけが残ります。面ファスナーとガラスとの接着面はかなり強固で落下防止にいいのですが、数年経ってからの貼り替えには少し苦労しました。 本体からは、軽く引くだけでスルスルとネットが伸びてきます。ネット収納部は2.5cmほどの厚みがあるため、室内側から見るとやや存在感があります。しかし必要のないときは前述のとおり外しておけますし、逆に装着したままの走行やスライドドアの開閉も可能です。 ところで、両サイドのリアウィンドウはスライド式なのでシーンによって開閉幅が異なります。ネットを引き出すまではよいものの、どうやってぴたりと固定するのでしょうか。少しでも隙間があれば羽虫が入ってきてしまいますが……この固定方法に注目! 磁石でも粘着シールでもなく、窓の形状を利用して凹凸を噛み合わせます。引っかけているだけなのに、意外にしっかり留まるのでびっくり。 窓とネットがひとつながりになるため、全開から数センチ幅までどの位置でも窓を開けておくことができます。はじめは少し戸惑いますが、コツをつかめばすぐに原理が理解できます。 窓の上下には別途、帯状の面ファスナーを貼り付けておきます。バグネットを指で押し込むと、ここも生地同士が噛み合うように隙間が塞がります。ネットの浮き上がりや、隙間からの小虫の侵入を防ぎます。 内側から装着するため、外から見たときに凸部がまったくなく、シルエットに響かないのが大きな特色です。外観を変えたくない、という人にはメリットになると思います。 黒色なので室内側からカーテンを閉めて遮光すれば、夜でも窓が開いていることが目立ちません。 また、未使用時にネットが屋外に露出しないため、ほとんど風雨で汚れません。固定式と異なり、簡単に開・閉・半開などを使い分けられるのも利点です。 短所としては、やはり巻き取り部分にボリュームがあるため、室内側からはすっきりした見た目にならないことでしょうか。 なお、生地は柔らかいメッシュのため、犯罪やいたずらなどを完全に防ぐことはできません。女性ひとり旅などでは、手を差し入れられるほど窓を開かないなど、十分な対策が必要と考えます。