カワサキ「Z2」再生 まずは車両の現状を確認 ~日本の至宝「空冷4発」を未来へ継承~Vol.1
メンテナンス前に車両の現状把握からスタート
バイク仲間のガレージで20年以上眠り続けてきたのが今回の題材となるカワサキ「Z2」です。正式名称はカワサキ「750RS」、型式は「Z2」、細かく言えばZ2-A後期モデルと呼ばれる1975年式になります。通称名は「茶玉虫カラーのZ2」とファンには呼ばれています。 【画像】これはカッコイイ!レストア前のカワサキ「Z2」を画像で見る(15枚)
輸出仕様のZ1(900cc)も国内Z2(750cc)も、年毎にカラーリング変更されていて、初代モデルは通称「火の玉カラー」と呼ばれ、1972年に北米輸出専用モデルとして登場しました。 1年遅れの1973年には、国内でも同カラーリングの750cc版、モデル名は750RS、型式Z2が登場しました。ネーミングの「RS」とは、「ロードスター」の略称で、それまでのフラッグシップモデルが「650RS」型式「W3」だったので、それを継承するネーミングとなりました。ヨーロッパ向けの輸出モデルには、黄色い火の玉カラーの通称イエローボールもありました。 1974年には輸出モデルがZ1-A型になり、国内モデルはZ2-A型へとマイナーチェンジしました。1975年には、輸出モデルがZ1-B型へとなり、国内モデルはZ2-A後期モデルと呼ばれるようになりました。 そして、1976年シーズンには、輸出モデルがKZ900型へと進化して、国内モデルは車両名称Z750Four、カワサキ呼称ではZ2/A4型へと進化。その後、輸出モデルは1977年に1000ccエンジンを搭載し、1979年には通称名「角Z」と呼ばれるKZ1000Mk-II型へと進化しました。 国内の750ccモデルは、A4型、A5型、D1型とマイナーチェンジを重ね、1979年には、兄貴分のMk-IIと同じデザインを纏った「Z750FX」が登場しました。その後、400ccや550ccモデルとしてFXシリーズのネーミングが使われましたが、このFXの名前は、国内モデルでのみ使われていて、輸出モデルでは型式で呼ばれるケースが多かったようです。