東京工科大学の学生が作った「水素燃料電池の特定原付」!? 小型化が難しい技術を学生がどうやって実現したのか?
水素燃料電池って、小型化が難しい…と言われていたんじゃないの?
こんにちは! 先進モビリティに興味津々の近藤スパ太郎です。 今年のジャパンモビリティショーは、スタートアップ企業が145社も出展していました。 【画像】「これはスゴイぞ!」学生が手掛けた「Chat Kart水素燃料電池改」を画像で見る(11枚)
「なんだコレ?」とボクが注目したのは、電動モビリティブランド「エベサー」を展開するHundredths(株)のブース。水素燃料電池で発電しながら、小さな車両「Chat Kart水素燃料電池改」がフリーローダーの上を走っていたのです。 聞くと、ナント製作したのは東京工科大学の学生でした!
燃料電池車とは、走行時にCO2を排出しないゼロエミッション車のひとつで、車両に搭載した燃料電池という発電機で発電し、電気で走る車両のこと。FCV(Fuel Cell Vehicle)と呼ばれています。 発電には水素やメタノールなどを使用し、水素燃料電池は水素と酸素の化学反応によって発電し、排出されるのは水のみ。トヨタの「ミライ」など市販自動車はあるのですが、現在は水素ステーションの数が少なく、普及には至っていません。 そして、クルマに搭載する燃料電池は、「水冷式」の大型の物が一般的で、小型化は難しい…と言われていました。
ところが、スズキがバイクにも積める「小型で軽量な空冷式の燃料電池」を開発し、2017年には「バーグマン フューエルセル」18台にナンバーを取得して実証実験を行っていました。圧縮水素とインホイールモーターを使って、最高速度75km/h、航続距離は120km(時速60km定地走行/スズキ社内テスト値)を実現していますが、車両の発売はされていません。
スズキがイギリスのインテリジェントシナジー社と共同開発をし、車両のタンデムシート下側に搭載していました。小型化に成功したとは言え、燃料電池の大きさはこんなに大きいのです。
それを学生が、こんな小さい車両に搭載している事に、「えっ、どうなってるの??」とボクは驚いたのです。
これが特定原付「Chat Kart水素燃料電池改」 だ!
「Chat Kart水素燃料電池改」を製作した一人、4年生の菅原さんが解説してくれました。