スニーカーブーム沈静化どこ吹く風 スイス発「オン」、急成長支えるイノベーション
ベルンハルド:やり過ぎはよくないが、コラボレーションはそれぞれのブランドのコミュニティーをつなぐことができる。継続している「ロエベ(LOEWE)」との協業は、ハイエンドファッションとハイエンドパフォーマンスの組み合わせであり、理にかなっている。協業により、高品質や大胆なイノベーションを目指している。
サブスクで進める循環型プログラム“サイクロン”
アディダスやアシックスなど循環型スニーカーを開発する企業は増えているが、「オン」はトウゴマ種子由来の素材を主に使ったシューズ“クラウドネオ”を、月額3380円のサブスクリプションで提供している点がユニーク。定期的に走るランナーのシューズは相応に摩耗し、買い替える必要があるが、同シューズは600㎞を走れる設計で、これはシリアスランナーが3~6カ月で走る距離に相当するという。履き古したら(または6カ月経過したら)新シューズをリクエストし、古いシューズは返却。返却後のシューズは再生可能パーツを粉砕し、新シューズや同素材のTシャツ“サイクロン-T”の原料とする。6カ月で交換した場合、1足あたりの価格は2万280円で、「オン」の他製品とほぼ同等、もしくは少し割高という設定だ。