〈食べログ3.5以下のうまい店〉この肉は白飯泥棒! 老若男女を虜にする上北沢の名焼肉店
「万葉牛は、本当にびっくりするほどの口当たりの軽さが特徴です。くどさがなく食べやすいので、お客様にも喜んでいただいています。正直言えば、繁華街でもない普通の町の焼肉屋で出すには価格的にそぐわないのですが、おいしいものを食べてもらいたいという思いでやっているので、やめられないんです(笑)」
万葉牛本来のおいしさを伝えたいとの思いから、他の高級食材と組み合わせるようなアレンジメニューもなければ、複雑な味付けもしていない。 「味付けは塩またはタレとコショウ、ニンニク、ゴマ油だけ。タレのベースは、醤油と砂糖、無添加の梅酒です。化学調味料は使用していません。みなさんがおいしいと言ってくださるのは、9割方、万葉牛の力ですね」
小関さん「魅力は、何といっても店主の松葉さん。万葉牛に対する深い愛情と拘りが強く、空いている時間帯は詳しく教えてくれます。個性あふれるスタッフの対応も非常に良く、気軽で話しやすい。京王線上北沢駅からも近く、地元のファミリー層に定着している焼肉屋さんです。」
小関さんイチオシ! 上質なバターのようにゆっくり脂が溶け出す「ハネシタ」
細かく均一に入ったサシの美しさに思わず見惚れてしまう「ハネシタ」は、1頭から少量しかとれない希少部位。単品メニューの中ではトップクラスの人気だとか。
小関さん「例えるなら、上質なバターに触れるように常温でゆっくり脂が溶けていく、それが万葉牛のハネシタ。普通に食べてもおいしいですが、別注のオリジナルの醤油麹で食べてほしい。醤油と米麹、オリジナルのだし醤油、2週間発酵で作る自家製のタレです。」
小関さん「ぜひ、2枚は食べて欲しい。1枚目は、ハネシタと醤油麹のみを合わせていただく。2枚目は、卵黄を割った醤油麹で食べてほしい。ここでは迷わず、白飯に登場してもらいましょう。焼いたハネシタを卵黄醤油麹にディップし、白飯に巻いて食べてください。あぁ至福。」
口に入れると脂がスッと溶けて、あふれんばかりの肉汁に変化。それでいてまったく重さを感じないので、何の抵抗もなく「もう一枚」と箸がすすむ。そこに醤油麹をつけることで、発酵によるさらなるうまみとしっとり感が加わり、卵黄でまろやかさもアップ。 うまみをおかずにご飯を食べる贅沢な食べ方は、老若男女を問わず虜にしそうだ。