実は女性の強い味方!じゃが芋・かぼちゃ・さつま芋。ヘルシーな食べ合わせとは?管理栄養士が解説
女性が大好きなじゃが芋、かぼちゃ、さつま芋ですが、どれも他の野菜に比べて糖質が多く、カロリーが気になる!という方もいるのではないでしょうか。これらの野菜には、様々なビタミン、ミネラルが豊富に含まれているので、女性に嬉しい効能もたくさんあるんです。今回は、他の食材と組み合わせることで、栄養価がアップし、よりヘルシーになる食べ方をご紹介します。 〈写真〉じゃが芋・かぼちゃ・さつま芋。ヘルシーな食べ合わせとは? ■カロリーはどのくらい? じゃが芋、かぼちゃ、さつま芋、それぞれのカロリーとご飯のカロリーを比較してみてみましょう。 じゃが芋・・・59kcal かぼちゃ・・・78kcal さつま芋・・・126kcal ご飯 (白米)・・・156kcal (100g当たり) 上記からもわかるように、3つの野菜すべてご飯よりカロリーが低いことがわかりますね。芋やかぼちゃは太る!というイメージが強くありますが、実際は白米よりもヘルシーで、ダイエットに向く食材なのです。ただし、白米などの主食と一緒にこれらの野菜を食べるときは、カロリーオーバーになりやすいため、ダイエットとして取り入れる場合は、主食と置き換えたり、主食を控えめにすると安心です。 ■女性が積極的に摂りたい栄養素がたっぷり含まれている! じゃが芋は芋類の中でも、糖分やカロリーが控えめですが、食べると満腹感を得やすいです。ビタミンCが豊富に含まれていて、加熱などで壊れにくいのも良いポイント。ビタミンCはコラーゲンの合成に必要不可欠な栄養素で、美肌効果が期待できます。抗酸化作用により免疫力もアップ。また、カリウムが豊富に含まれているので、むくみの改善にも役立ちます。 かぼちゃは、ビタミンEの含有量がトップクラスです。ビタミンEは、調理による損失が少なく、安定した抗酸化作用の高い栄養素です。紫外線を浴びたり、ストレスを受けたりすると身体の中に増える活性酸素をやっつけてくれる作用があります。まさに、老化防止ビタミンです。また、血行をアップさせてくれる効果もあるので、冷え性の改善にも最適な野菜です。 さつま芋は、食物繊維であるセルロースが含まれています。腸を刺激して便通を促進したり、大腸の異物を排出させる働きがあります。また、切ったときに出る白い液体はヤラピンという成分で、セルロースとの相乗効果で便秘の改善や予防に効果的です。 ■栄養価がアップ!ヘルシーな食べ合わせ 【じゃが芋+豚肉】 豚肉には、じゃが芋に足りないビタミンB1が豊富に含まれています。ビタミンB1は、炭水化物をエネルギーに変える酵素の働きを促す作用があるため、じゃがいもの炭水化物をスムーズにエネルギーに変えてくれます。また、ビタミンB1の疲労回復効果も期待でき、夏バテを予防したり、スタミナをつけたい時にも最適な組み合わせです。 【かぼちゃ+オリーブオイル】 かぼちゃのビタミンEは、脂溶性ビタミンなので油と相性が良く、一緒に摂取するとビタミンEの吸収率がアップします。質の良い油と組み合わせて、効果を最大限にしましょう。オリーブオイルにはオレイン酸が含まれていて、血中コレステロール上昇を抑制する効果があります。蒸したかぼちゃにオイルをプラスしたシンプルなサラダにするのがおすすめです。冬の冷え性だけでなく、夏場の冷房冷えによる血行不良の改善にも役立ちます。 【さつま芋+ヨーグルト】 ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、善玉菌として腸内環境を整える機能がありますが、さつま芋に豊富な食物繊維と組み合わせることで善玉菌が増加し、便秘の予防や改善効果がアップします。ヨーグルトにはタンパク質も含まれているので、さつま芋単品で食べるよりも栄養バランスが整います。お腹に優しいヘルシーメニューです。 いかがでしたか。野菜の中ではカロリーが高く、太りやすいと思っていたじゃが芋、かぼちゃ、さつま芋ですが、女性に嬉しい効能がたくさんあることがわかりました。ぜひ日々の食事に取り入れてみてください。 参考文献: 新しい栄養学 高橋書店 30代からの妊活食 岡田明子 KADOKAWA 野菜の栄養素まるごと便利帳 監修・吉田企世子 エクスナレッジ(株) 八訂食品成分表 2024 女子栄養大学出版部 ライター/やなぎかおり 特別養護老人ホームにて介護食の大量調理や栄養士業務を経験。働きながら管理栄養士の資格を取得。その後、中学校給食センターにて献立作成、給食管理、食育授業に携わる。結婚、2度の出産を経て、ヘルスケア栄養指導士の資格を取得。子育てをしながら栄養に関する記事執筆を行っている。 協力/Ns Labo
NS Labo(栄養サポート研究所)