【時系列でわかる④】ガザ保健当局「24時間のちに704人が死亡」(21日~24日)
■10月22日 イスラエル軍報道官「いまも212人が人質」 地上戦で救出想定の訓練
イスラエル軍の報道官は、いまも212人が人質になっていると明らかにしましたが、その安否はわかっていません。 地上侵攻が迫る中、ハマスは、イスラエルに対して停戦を要求していて、人質を解放することでその交渉を優位に進める狙いがあるとみられています。 ただ、ハマスの壊滅を掲げるイスラエルは、停戦交渉には消極的で、人質の家族らは、政府に対し、「ハマスとの戦闘より人質の解放を優先させるべきだ」と訴えています。 こうした中、イスラエル軍は、ガザ地区での地上戦で人質を救出することを想定した訓練を行っています。 その訓練拠点とされているのが、ガザ地区を再現した人工の街です。21日に取材しましたが、砂漠の中に突如、現れる街は、ガザ地区と同様、建物が密集していて、イスラエル軍の中では、「ミニ・ガザ」と呼ばれています。そこで最も重要とされているのが、人口密集地で戦闘員と民間人を区別する訓練だということなんです。 ハマスは人質や幼い子どもたちを“人間の盾”として利用するおそれがありますから、そうした事態に向けた訓練を行っているものとみられます。 ◇ イスラエル軍はガザ地区以外でも、多方面での対応を強いられています。 レバノンからは、イスラム教シーア派組織「ヒズボラ」がイスラエルに対して攻撃を続けていて、先ほども国境付近では、衝突によるものとみられる炎や白煙が確認できるなど、緊迫感が増しています。 また、イスラエル軍は22日、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸で、イスラム教礼拝所を空爆したと発表しました。礼拝所は、ハマスと過激派組織「イスラム聖戦」がテロ攻撃を計画し実行するための拠点になっていたということです。 イスラエルが地上侵攻に踏み切れば、中東情勢は悪化の一途をたどることになります。
■10月22日 ガザ地区人道支援の第2陣 砲撃で運搬中断か
人道危機が深刻化しているパレスチナ自治区ガザ地区に向け、支援物資を積んだトラックの第2陣が22日、ガザ側に向かいました。しかし、検問所の近くで砲撃があり、運び込みが中断されたとの情報もあります。 支援物資を積んだトラック17台は、日本時間22日夜、エジプトとの境界にあるラファ検問所を通過し、ガザ側に向かいました。21日にガザに支援物資を運んだトラック20台に続く第2陣の支援となります。 こうした中、ロイター通信は、検問所付近で、第2陣が通過した直後に、砲撃があり、搬入が中断していると報じています。 人道支援をめぐって国連は、1日あたり少なくとも100台分の支援が必要だとしていて、今後も支援を継続できるかが焦点となっています。 こうした中、イスラエル北部で、国境を接するレバノンから、イスラム教シーア派組織「ヒズボラ」の攻撃が続いていることを受け、ネタニヤフ首相は22日、ヒズボラに本格的に参戦しないよう警告しました。参戦した場合、壊滅をもたらすほどの「想像を絶する力で反撃する」と強くけん制しています。