【時系列でわかる④】ガザ保健当局「24時間のちに704人が死亡」(21日~24日)
■10月20日 ガザ地区への搬入ルート ラファ検問所へ“支援”トラック入る
パレスチナ自治区・ガザ地区への人道支援物資の搬入ルートとして開通が焦点となっているラファ検問所に、物資をのせたとみられるトラックが入りました。 ガザ地区とエジプトとの間にあるラファ検問所の映像では、複数のトラックが検問所内に集まり、その周りに多くの人がいることが確認できます。 ロイター通信は、パレスチナ自治区側のラファ検問所当局者の話として、検問所が開通し、支援物資を運ぶためのトラックが入ったと伝えました。ガザ地区の死者が4100人を超える中、イスラエルの封鎖により食料や水などが不足していて、人道支援物資の搬入ルートとしてラファ検問所の開通が焦点となっていました。 滞っていた人道支援が再び動き出すとみられますが、通行が認められているのはトラックわずか20台のため、状況が大きく改善することは難しいとみられています。 イスラエル側は、今回の支援物資の搬入について、物資がハマス側に渡らないことを条件にしていてガザ地区南部に避難している住民への支援に限って認めています。
■10月21日 「カイロ平和サミット」緊張緩和に向け協議も…共同声明など出されず
ガザ地区をめぐる衝突が続く中、エジプトのカイロで21日、情勢の緊張緩和に向けた国際会議が開かれました。 21日に開かれた「カイロ平和サミット」には、日本の上川外相のほか、中東や欧米の35の国や機関などの首脳らが出席しました。 サミットでは、ガザ地区をめぐる緊張の緩和に向けた協議が行われたほか、首脳らが人道支援の強化の必要性などを訴えました。 一方、パレスチナ自治政府のアッバス議長は「私たちは自らの土地から立ち去ることはなく、とどまり続ける」と述べて、イスラエル側をけん制しました。 サミットにはイスラエル側が参加しておらず、共同声明なども出されなかったことから、緊張緩和につながるか不透明な情勢です。
■10月21日 イスラエル軍「ガザ地区への攻撃を強化する」地上戦に移る構えを改めて強調
イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザ地区について、「戦争の次の段階に備えるため攻撃を強化する」と発表し、地上戦に移る構えを改めて強調しています。 イスラエル軍は21日、ガザ地区北部の住民に、退避しない場合、テロリストの仲間だとみなすと警告した上で、「次の段階に備えてガザ地区への攻撃を強化する」と発表しました。また、軍参謀総長も「我々はガザに入る」と改めて述べるなど、地上侵攻に移る構えを強調しています。 アメリカ・バイデン大統領「(Q.地上戦を遅らせるよう働きかけているんですか?)イスラエルとは会話している」 こうした中、人質をめぐってイスラム組織「ハマス」は、先日解放した親子2人のほかに女性2人を解放する意向を仲介役のカタールに伝えたものの、イスラエル側が拒否したと主張しました。イスラエル首相府は「ハマスのウソのプロパガンダには対応しない」と反論しています。 イスラエル軍は21日もガザ地区への空爆などを続けていて、ハマス側は中部の街が空爆を受け、少なくとも13人が死亡したと発表しています。 ガザ地区での民間人の犠牲が増え続ける中、イスラエルの攻撃に抗議するデモが各地に広がっています。イギリスのロンドンでは約10万人が参加する抗議デモが行われたほか、ドイツやイタリア、スペインなどでも抗議デモが起きるなど、ヨーロッパ各地にも飛び火しています。