ピットミスがなければ勝利も狙えた? マクラーレンF1、ピアストリの“オーバーシュート”が「結果に響いた」
マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、F1ベルギーGP決勝の最終ピットストップでオスカー・ピアストリが犯したミスが、勝利を目指す上で「高くついた」と考えている。 【リザルト】ピアストリは2位。F1 2024 ベルギーGP決勝 ハンガリーGPでのF1初優勝に続く2連勝を目指していたピアストリ。決勝ではレースを通じてトップ集団に食らいついていた。 しかし最後のピットストップで、ピアストリは停止位置を軽くオーバー。ピットクルーが通常の持ち場から多少動く必要があったため、4本のタイヤを交換するのに4.4秒を要した。 その遅れが響き、ピアストリはフェラーリのシャルル・ルクレールを捉えて追い抜く必要があり、トップのメルセデス勢に追いつくまでにはタイヤをかなり消耗していた。 ピアストリはメルセデスのジョージ・ラッセルとルイス・ハミルトンの後ろ3番手でチェッカーを受けたが、ラッセルがマシンの重量不足によって失格となったため2位に繰り上がった。 ただステラ代表は、最終ピットストップでの遅れが優勝を狙う上では決定的だったとの考えを語った。 「オスカーがインラップに無線で『ピットストップの件はごめん』と言ったように、彼はピットストップでのミスが高くついたことを理解している」とステラ代表は言う。 「可能性としては、ハミルトンの後ろでの合流になったものの、アタックできる状態になっていたかもしれない。ピットストップでの1.5~2秒のロスは、結果的に比較的痛かったと思う」 「もっとフレッシュなタイヤで早い段階からルクレールの後ろにつけることもできていたはずだし、そうすればもっと簡単にオーバーテイクを決めることができた。連鎖的なことだね」 「我々はドライバーたちと協力しなければならない。アツい展開でもピットストップ位置でヘマをしないことが必要だ。代償は非常に高くつくからね。似たようなことがシルバーストンでもあったと思う」 そうしたミスはあったものの、ピアストリはレースを通じて好調。チームメイトのランド・ノリスを常にリードし、序盤から表彰台を狙える位置を走った。 F1に昇格して以降、ピアストリは異なるタイヤコンパウンドでも一貫した速さを発揮することに苦労してきたが、ベルギーGPではそれを克服してみせた。 F1昇格以来、最高のレースのひとつだったのではとピアストリに聞くと、ピットストップでのオーバーシュートの件を引き合いに出して、こう答えた。 「フロントジャッキマンは同意してくれるかな? でも本当に強いレースができたと思う」 「シャルルをパスするのは簡単じゃなかったし、もしあのラップで抜けていなかったら、おそらく長いことあそこで詰まっていたと思う」 「あれはレースの極めて重要な瞬間だった。ペースはとても良かったと思う。今週末はとてもいい感じだった」 「金曜日でさえ、ペースはとても強力だった。ただ予選が上手くいかなかったことを少し反省している。でも、とても力強い週末だったし、おそらく自分にとっては良いレースのひとつだったと思う」
Ewan Gale, Filip Cleeren