ビットコイン、FRB金利発表前にリスク回避の動き──「十字線」ローソク足が示す通りに一息
ビットコイン(BTC)は一服し、12月17日の優柔不断な値動きを示す「十字線」のローソク足の後、売り圧力を受けている。これは、18日にアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派的な利下げが予想されることを受け、トレーダーがリスク回避に動いている典型的なケースのようだ。 時価総額で首位の暗号資産(仮想通貨)であるBTCは、TradingViewとCoinDeskのデータによると、10万3750ドル前後で取引され、この日は2%の下落となった。価格は17日に10万8000ドル超の過去最高値まで急騰したが、その利益を維持できず、協定世界時(UTC)の1日は横ばいで終わった。これは「十字線」と呼ばれるローソク足のパターンで、これが史上最高値で見られると優柔不断と潜在的な強気の枯渇を意味する。 その予想通り、ビットコインの下落により、アルトコインはさらに大きな損失を被っているが、エックス・アール・ピー(XRP)、ソラナ(SOL)、イーサリアム(ETH)などの主要通貨は、BTCと同等の損失を被っている。 FRBは、金利決定、金利ドットプロット、経済予測などをアメリカ東部時間の午後2時(日本時間19日午前4時)に発表する。ジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長の記者会見は、その30分後に始まる。 コンセンサス予想は、FRBが25ベーシスポイントの利下げを行い、基準金利を4.25%から4.5%の範囲にすると見ている。これは、9月以来の合計100ベーシスポイントの緩和を意味する。しかし、ドットプロットでは、来年の利下げ回数が減ると予想されている。 「インフレの脅威を伴う、やや強めの短期的成長のリスク、すなわち、関税による商品の値上げや、移民規制による農業、建設、サービス業などの分野における賃金やコストの上昇の可能性を考慮すると、2025年には3回の利下げが示唆されると予想される。以前は4回の利下げが示唆されていた」とINGのアナリストは顧客向けのメモで述べた。 「2025年には四半期ごとに25ベーシスポイントの利下げが実施され、第3四半期には最終的に3.75%程度になるだろう」とアナリストは付け加え、FRBが経済成長とインフレの見通しを修正する可能性に言及した。 こうしたタカ派的な見通しは、2カ月足らずでBTC価格が7万ドルから10万ドル以上に急騰したことを受け、調整の理由を探している暗号資産市場のリスク回避傾向に拍車をかける可能性が高い。 注目すべきは、利下げの減少が必ずしも引き締めを意味するわけではないということだ。緩和策は依然として検討されている。これは、リスク資産にとって最も抵抗の少ない道筋が依然として上向きにあることを示している。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin Takes a Breather After Doji Candle in a Cautious Pre-Fed De-Risking
CoinDesk Japan 編集部