大型ネコ科にハマる人続々! 辛酸なめ子が目撃した、大人気『ほぼねこ』写真家の素顔
昨年12月に発売され大きな話題を呼んでいる写真集『ほぼねこ』。SNS総フォロワー数20万人を超えるRIKUさんが全国の動物園で撮影したネコ科の大型動物たちの、まるで猫のような愛らしい姿を収めた写真が90点以上掲載されています。現在2頭のホワイトタイガーの赤ちゃんを公開している宇都宮動物園で、コラムニストの辛酸なめ子さんがRIKUさんの撮影に密着しました。 【写真】『ほぼねこ』を絶賛したという、岩合光昭さんが撮った臨場感たっぷりの猫 文・イラスト 辛酸なめ子
「ほぼねこ」の癒しのパワー
ある日、ネットを見ていたら、トラやヒョウが猫のようなかわいいポーズでゴロゴロしている写真が目に入ってきました。RIKUさんが撮られた『ほぼねこ』(辰巳出版)というネコ科の動物写真集が出ていることを知り、すぐに猫好きの友だち数人に告知。ちょうどイベントの仕事で関わりがあった辰巳出版の方に「ほぼねこ」の癒しのパワーについて伝えたところ、レビューのご縁をいただくことになりました。 かねてから、地球で最も完成度が高いのはネコ科の動物だと思っていました。ネコ科は身体能力が高く、見た目も美しく、ストイックで、賢くて、スピリチュアルで人間よりもよほど霊格が高い生き物に思えます。ネコ科の中でも無敵の存在なのが大型のトラやライオン、ヒョウといった面々。 でも魂の奥には猫がいるので、時々猫っぽい仕草が出てしまいます。『ほぼねこ』は、そんな萌える瞬間を捉えた写真集。長年動物園に通って撮影しているRIKUさんだからこそ撮れるシーンです。 例えば、ライオンのお父さんが娘に爪研ぎのやり方を教えているところや、ユキヒョウの母娘がボールで遊ぶ無邪気な姿、へそ天で無防備に寝ているトラ、おかあさんのモフモフのしっぽにじゃれるユキヒョウの子ども、寝顔があどけないホワイトタイガーなど......。 癒されるとともに、爪や歯の鋭さ、手の大きさを見て、近寄りがたい存在だと気付かされます。ヒエラルキーの中でもトップの存在だからか、余裕があるのでしょうか。ライオンやユキヒョウの子どもが口角を上げて微笑んでいるように見えるショットも。