クリンスマンがメキシコサッカーについて言及 「ヨーロッパでやってみようというモチベーションが足りないのかもしれない」
近年の国際大会で輝けずにいるメキシコ
かつてドイツやアメリカ代表、今年2月までは韓国代表を率いてたユルゲン・クリンスマン氏が、近年目立った成績を残せていないメキシコ代表について言及した。 メキシコといえば、アメリカと並ぶ北中米を代表する強豪国であり、ワールドカップでも1994年から2018年まで7大会連続でラウンド16へ進出している。自国開催の1970年と1986年大会ではベスト8へ進出しており、強豪国と呼ぶに相応しい結果を残していた。 しかし近年のメキシコはかつての力が見られなくなっている。2022年のワールドカップ・カタール大会では1978年のアルゼンチン大会以来となるグループステージ敗退という結果に終わり、先日行われたコパ・アメリカでも同様の結果となっている。地元メディアからは「史上最弱の代表チーム」との呼び声も挙がっており、衰弱していることがわかる。 クリンスマン氏はメキシコ版『AS』にて、メキシコ代表の衰弱の理由について言及。「リーガMX(メキシコリーグ)は非常に競争が激しく、高額な給料も貰えて、スタジアムは美しくインフラも整っている素晴らしいリーグだ。メキシコの選手からすれば自国でお金を稼ぎ、スタジアムを満員にし、エキサイティングなスタジアムでプレイすることが何よりも快適であろう。そうなると、ヨーロッパでやってみようというモチベーションが足りなくなっていくのかもしれない」と述べており、自国リーグの待遇の良さが原因となり、ヨーロッパへ渡る選手が少なくなっていると述べている。 加えてクリンスマン氏は、今後代表が再び強くなるために、「ヨーロッパに選手がいて、チャンピオンズリーグに出場するようなクラブに所属していれば、その選手たちは世界の強豪と対戦することに慣れていくだろう。ワールドカップやコパ・アメリカだけでなく、彼らは毎週毎週世界最高峰の相手と戦うことに慣れていくのだから」とヨーロッパに渡り、リーグ戦やチャンピオンズリーグなどの最高レベルでの試合でプレイする必要があると指摘した。 先日にはハビエル・アギーレが新たに代表監督に就いたメキシコ。自国開催のワールドカップで失敗を繰り返さないためにも、クリンスマンの言葉は教訓にしたいところだ。
構成/ザ・ワールド編集部