Jリーグ開幕 本命は広島 対抗は横浜でなくC大阪か、柏か、川崎か?
■新戦力が底上げ チーム全体が成長 川崎フロンターレに所属した2011年には、ザックジャパンにも招集されながら、その後はけがに泣かされてきた柴崎は、森崎和のバックアッパーでは終わらないと力を込める。 「まだまだ足りない部分があるし、止まってプレーしてしまうことも多いけど、ずっと主力で出ている選手の間に割って入っていくようじゃないと、チーム力は上がらないと思うので」 新戦力が突き上げ、競争心が煽られ、チーム全体が成長する。広島が描く青写真の最終ページには、2007‐2009年シーズンの鹿島アントラーズ以来、史上2チーム目となるリーグ戦3連覇の金字塔がしっかりと刻まれている。 ■昨年、9年ぶりの王座を逃した横浜FMは? 翻って横浜FMはどうなのか。J1歴代4位となる通算135ゴールを誇るFWマルキーニョスが、ヴィッセル神戸へ移籍してしまったが、その得点源の穴を埋められないまま開幕を迎える。スーパーカップでは、ワントップで端戸仁が先発し、後半15分から新加入の矢島卓郎(川崎)と代わったが、ともにシュート0本で終わった。 0対3と日本勢で唯一の黒星を喫した、26日の全北現代とのACLグループリーグ初戦では、同じく新加入の伊藤翔(清水エスパルス)がワントップを務めたが無得点に終わった。 広島戦後、横浜FMの樋口靖洋監督は完敗を認めた上でこんな言葉を残している。 「FWで最低15点は取れる選手が出てきて欲しいと強く願っていますし、そういうチーム作りをしなければいけないと強く感じている。(FWの)軸はチームの中にしっかりと作りたい」 この時点で軸が決まっていないのだから、よほどの大物を補強しない限り、15ゴールを奪えるFWは望めない。そもそも、マルキーニョスの代役は簡単には見つからない。4‐2‐3‐1以外の戦い方や選手配置を思案し、実戦で試す時間は、天皇杯決勝以後の2か月で得られなかったのだろう。 過密日程のACL対策として、横浜FMは例年以上に積極的な補強を行った。もっとも、元日本代表MF藤本淳吾(名古屋グランパス)の起用法を含めて、前出の水沼氏は横浜FMの2014年シーズンにクエスチョンマークをつける。