Jリーグ開幕 本命は広島 対抗は横浜でなくC大阪か、柏か、川崎か?
水沼氏は川崎と柏を、「楽しみな存在」として位置付けている。 「昨シーズンまでのフロンターレは、チーム全体が攻撃に前掛かりになる分だけバランスを崩し、ボランチの稲本潤一らが自陣に戻る際の運動量が少なくなってきていた。豊富な運動量、驚異のボール奪取能力、高度な危機察知能力を兼ね備え、J2の対戦相手の脅威となっていたボランチのパウリーニョの加入は、チームのアキレス腱を一気に解消する。 昨シーズンの柏に在籍したFWクレオはポストプレーを得意とするタイプで、相手の最終ラインの裏を突くパスを得意とする大黒柱MFレアンドロ・ドミンゲスとなかなか感覚が一致しなかった。その意味ではスピードのある新加入のレアンドロとの相性は抜群のはずで、昨年は故障が多かったレアンドロ・ドミンゲスのプレーも再び輝きを放つかもしれない。MVPを獲得した2011年シーズンのプレーを司令塔が取り戻せれば、柏にとっては二重の意味で価値のある補強となる」 21年の歴史で優勝シャーレを掲げたのは9チーム。J2を戦う東京ヴェルディとジュビロ磐田を除いた7チームが、ユニホームに刻まれた星の数を増やすのか。あるいは、川崎やC大阪などが通算10チーム目の王者として名乗りをあげるのか。 来年からの2ステージ制移行に伴い、最後の1ステージ制となる戦国リーグは、W杯ブラジル大会による約2か月の中断期間を経て、12月6日の最終節まで306もの熱戦を歴史に刻んでいく。 (文責・藤江直人/フリーライター)