韓国の尹大統領、出頭要請に再び応じず-弾劾審判での説明優先か
(ブルームバーグ): 韓国の尹錫悦大統領は25日午前、自身が一時的に宣布した「非常戒厳」について事情聴取のため当局から求められていた出頭に再び応じなかった。国会による弾劾訴追を受け、憲法裁判所の弾劾審判で自らの立場を説明することを優先したい考えだ。
聯合ニュースによると、高位公職者犯罪捜査庁(公捜庁)が出頭を求めていたが、1週間前の出頭要請に応じていなかった尹大統領はまた姿を現さなかった。尹氏の担当者にコメントを求めたが、すぐには返答がなかった。
尹大統領が再び聴取を回避したことで、大統領に対する捜査は遅れるかもしれないが、逮捕の可能性を高める恐れもある。公捜庁が3度目の出頭要請書を送るのか、あるいは逮捕状を請求するかは現時点で不明。
公捜庁トップの呉東運氏は24日の国会公聴会で、尹大統領が自発的に聴取に応じなかった場合、逮捕状を請求するかはまだ決めていないと述べた。
聯合によれば、尹大統領の担当者は憲法裁の裁判官らに自らの立場を説明することが大統領の優先事項だと先に発言。弾劾審判を巡っては、27日に最初の弁論準備手続きが予定されている。
尹大統領を支援する石東炫弁護士は先週、弾劾が妥当かどうか判断する憲法裁の審判に大統領は出廷する用意があり、一時的な非常戒厳宣布は内乱行為ではないと引き続き確信していると述べた。
原題:South Korea’s Yoon Skips Questioning Again Over Martial Law(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Soo-Hyang Choi