内田雄馬のエゴと覚醒「僕らは観られて初めて完成する存在」
4月19日に『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』が公開となった。原作・金城宗幸、漫画・三宮宏太、キャラクターデザイン・ノ村優介によるマンガが原作で、日本をW杯に導くストライカーを育てるためにスタートしたプロジェクト“ブルーロック(青い監獄)”を舞台に、300人の高校生FWたちががたったひとりのエゴイストストライカーとなるためにしのぎをけずる物語だ。 【全ての写真】内田雄馬の撮り下ろしカット 映画は並外れたサッカーセンスを持つ天才・凪 誠士郎の視点から描いた物語となっている。 今回は、主人公・凪をサッカーへと誘い、彼の運命を変えた御影玲王を演じる内田雄馬に話を聞いた。
視点によって変わるおもしろさ
――今回、本編と同じ物語を凪視点で描いた物語です。脚本を読まれての印象はいかがでしたか。 劇場版を作ること自体がすごいことなんですが、今回、本編の主人公とは別のキャラクターに焦点を当てていることもすごいんですよね。同じ時系列を、視点を変えて描くというのはそれだけ各キャラクターが個性的だったり、ドラマがしっかりしていないと描けないものです。 本編と時間軸が重なる部分をどう描いていくんだろう、と最初にお話を聞いたときに思ったんですが、実際に台本を読んでみると、視点が変わることによって、やっぱり感じ方が違うんですよね。 例えば、本編は潔が主人公で、潔がどんどん成長していくような、ヒーローっぽさがありました。でもそれと相対する凪たちの視点で見ると、潔が成長して変わっていく怖さが感じられるんです。見る人の視点によって感じ方が変わるおもしろさが表現されていたので、映像での完成が楽しみでしたね。 ――視点が変わることによって、エピソードの厚みが増すというか。 そうですね。もともと本編が好きだった方も、劇場版を観ていただくと「凪と玲王の二人は、このときはそれぞれこんなことを感じていたんだ」ということがわかって、より世界が深堀りされていくんじゃないかなと思います。