韓国大統領、国政には関与せず 与党代表ら談話、前国防相を拘束
【ソウル共同】韓国与党「国民の力」の韓東勲代表は8日、国民向け談話を発表し、「非常戒厳」宣言に伴う混乱の責任を取り任期を党に一任した尹錫悦大統領について、辞任までの間「外交を含む国政に関与しない」と述べた。韓悳洙首相も並んで談話を発表し「韓米同盟を堅固に維持し、韓米日協力を強く維持することが重要な課題だ」と強調した。 尹氏の弾劾訴追案は与党のボイコットで廃案となった。韓代表は韓首相と共同発表し、尹氏の排除をアピールすることで、反発する世論の収拾を図る狙いとみられるが、法的な裏付けや効果は不透明だ。 一方、韓国検察は8日、尹氏に「非常戒厳」宣言を進言したとされる金龍顕前国防相を拘束した。聯合ニュースが伝えた。金氏は内乱罪などで告発されており、8日未明にソウル中央地検に自ら出頭し、取り調べを受けていた。 韓代表と韓首相の談話では、いずれも具体的な辞任時期には触れておらず、最大野党「共に民主党」は与党側を批判。主導権争いが激しくなっている。