“お疲れモード”のパリSGメッシ、ネイマール、エムバペのビッグ3は来日会見で日本代表をどう語った?
記者会見中に設けられていた質疑応答も司会者による代表質問となり、時間が押した関係で、さらに「日本サッカーに対して抱いている印象」の一問だけに限定された。壇上に残ったスーパースタートリオは日本代表を介して言葉を紡いでいる。 エムバペは後半アディショナルタイムの失点で日本が涙を飲んだ、ロシアワールドカップのベルギー代表との決勝トーナメント1回戦を覚えているという。 「前回のワールドカップで、日本がどのようなチームなのかを見ることができた。ベルギー戦は残念だったが、日本は非常に技術が優れていて、楽しいサッカーをしている」 ネイマールはまだ記憶に新しい、6月の代表戦を通して感想を語った。 「日本は闘争心が非常に強く、スタミナもあってよく走るチームだ。だんだん手強いチームになってきているので、今回もすごい試合展開になると予想している」 そしてメッシは12年前の苦い記憶を呼び起こした。メッシを中心とするアルゼンチン代表は、2010年10月8日に埼玉スタジアムで行われた国際親善試合で日本に0-1で屈している。イタリア人のアルベルト・ザッケローニ監督の初陣だった。 「日本のサッカーはここ数年、大きな成長を遂げていると感じている。しっかりと統制が取れていて、競争力も激しく、フィジカル面でも問題ないと思っている」 社交辞令も含まれているはずだが、それでも世界最強フォワードトリオの言葉からは、日本サッカーに対して抱いているポジティブなイメージが伝わってくる。 記者会見場を足早に去ったのは当初からインカムが不具合で、テレビ用の撮影がまだあるという日本語が上手く伝わっていなかったからかもしれない。12時間の長旅による影響とフランスとの時差ぼけで、お疲れモードだったこともあるだろう。ましてや前半のみのプレーながら、メッシは来日直前のプレシーズンマッチに出場している。 フランスに戻った後の今月31日にはカップ戦王者ナントとのフランス・スーパーカップが、8月7日にはクレルモンのホームに乗り込む、連覇がかかるリーグアン開幕戦が待つ。コンディション調整を最優先させたがゆえに、お疲れモードを募らせていたのかどうかは、国立競技場で川崎と対峙する20日のツアー初戦で明らかになる。 (文責・藤江直人/スポーツライター)