久保建英が強豪レアル・ソシエダに完全移籍へ…週明けにも発表とスペイン紙報道…その背景とは?
新シーズンの去就が決まっていなかった日本代表MF久保建英(21)が、週明けにもレアル・ソシエダへ移籍すると、スペインのスポーツ紙『MARCA』の電子版が現地時間15日に報じた。現在は保有権を持つレアル・マドリードで練習している久保だが、最大3枠のEU圏外枠がすでに埋まっている状況下で、完全移籍のオファーを出したソシエダと、期限付き移籍もしくは買い戻しオプション付きの完全移籍を望むマドリードの交渉は平行線をたどっていた。
「保有権を持つレアル・マドリードに移籍意志を明確に伝えた」
新シーズンの去就が決まっていない久保が、保有権を持つレアル・マドリードに対して自らの意志を明確に伝えたとスペインメディアが報じた。 新天地として希望しているのは、過去2シーズンにわたってマドリードへオファーを出したレアル・ソシエダ。同クラブの地元紙『noticias de gipuzko』は、現地時間14日付で「クボはレアル・ソシエダを希望した」との見出しとともにこう報じた。 「クボの案件が一歩前進した。将来有望な日本人選手は、新シーズンをアノエタでプレーしたいので、レアル・マドリードのアメリカツアーには参加しないと伝えた」 アノエタとはソシエダの本拠地エスタディオ・アノエタを指し、マドリードはプレシーズンのアメリカツアーへ、19日にスペインを発つ予定になっている。 マジョルカへの期限付き移籍を終えた久保は現在、新シーズンへ向けて今月8日に始動したマドリードの練習に参加している。保有権を持つマドリードの練習に参加するのは、FC東京から完全移籍で加入した2019年7月以来、3年ぶりとなる。 しかし、マドリードにおけり最大3枠のEU圏外枠は、昨シーズンに引き続いてDFエデル・ミリトン(24)、FWヴィニシウス・ジュニオール(22)、FWロドリゴ(21)のブラジル代表トリオで埋まっている。ヴィニシウスはスペインの市民権獲得をすでに申請しているが、新型コロナウイルスの影響で難航していると報じられている。 久保は過去3シーズンと同じく別のチームでプレーするか、それともトップチームではプレーできない状況を承知の上で、リザーブチームであるレアル・マドリード・カスティージャでプレーするかの二者択一となっていた。 森保ジャパンに招集され、ガーナ代表戦で出場17試合目にして待望のA代表初ゴールを決めた6月シリーズ中に応じたオンライン取材で、久保は11月に開幕するカタールワールドカップを見すえながら、新シーズンへこんなビジョンを描いていた。 「ワールドカップもあって次のシーズンはイレギュラーになる。まずはワールドカップを経験できるように、上を目指していくチームになりつつある日本代表の一員になれるようにこれからの5ヵ月間を頑張って、ワールドカップ後の半年間を大事にしていく。そういったことも加味して、視野を幅広く持ちながらいいチームを探していきたい。このままポンとステップアップしてレギュラーになれば、代表での立ち位置も変わるので」