“お疲れモード”のパリSGメッシ、ネイマール、エムバペのビッグ3は来日会見で日本代表をどう語った?
パリ・サンジェルマンの来日は、鹿島アントラーズ、名古屋グランパスエイトと総当たりのリーグ戦に臨んだ1995年6月のペプシカップ以来、27年ぶり2度目となる。しかし、クラブの経営体制は当時といま現在とではまったく異なる。 ターニングポイントは2011年5月。カタール投資庁の子会社、カタール・スポーツ・インベストメントがパリ・サンジェルマンの発行株式70%を購入して筆頭株主となり、翌年には残りの30%も購入して単独株主になった。 チェアマン兼CEOにはカタールのタミーム首長の友人、ナーセル・アル=ヘライフィー氏が就任。クラブ強化のために惜しみなく投資する、と宣言した新体制のもとで、パリ・サンジェルマンは世界で最も裕福なクラブの仲間入りを果たした。 パリ・サンジェルマンは2018年7月にシンガポール、2019年7月には中国ツアーを行っている。いずれも新たに始まる新シーズンへ向けた強化の場であるとともに、すでに進出していたアパレル部門で、アジアのマーケティングを拡大する目的があった。 日本でもすでに渋谷区内や名古屋市内で公式ショップを展開し、駐在員も配置して国内の最新情報を随時キャッチしてきた。来日メンバーに『全員、超人。』とキャッチコピーをつけた今回のツアーと、ピッチ上で見せるパフォーマンスを介して、パリ・サンジェルマンの名前をさらに広く浸透させていく狙いが込められている。 川崎、浦和、ガンバと組まれているプレシーズンマッチでは、6月下旬に発表されたばかりの新ユニフォームを着用。デザイン性をアピールするとともに、18日に都内、24日には大阪市内で練習も公開するなど、さまざまなアプローチを試みる。 さらに1枚の値段が何と3000万円の超高額チケットが各試合で3枚ずつ用意された。新ユニフォームが描かれたNFT(偽造不可な鑑定書・所有証明書つきデジタルデータ)仕様で、VIPルームの使用や選手たちのパーティーにも参加できる特典もついているとされるチケットは、主催者によれば「売れ行きは好調」という。 もっとも、日本ツアーの第一歩となる来日記者会見は慌ただしく進行していった。 開始時間は大幅に遅れたものの、会見そのものは予定されていた時間通りに終了。日本ツアーのアンバサダーを務めるFW三浦知良(カズ、55)による3人へのスペシャルインタビューは割愛され、最後は写真撮影でポーズを取りながら、テレビ向けの映像撮影には応じないまま、そろって会場を後にしてしまった。