70歳を定年とする企業が増えてきた!? 70歳まで働くライフプランの考え方とは
働く期間が長くなれば、その分、より多くの知識や技術を身につける必要が出てくる
仮に「70歳まで働く」という人生が今後待ち受けているとするならば、私たちはライフプラン(人生設計)をある程度見直す必要が出てくるでしょう。 社会に出る年齢を18歳とした場合、70歳までの52年間、私たちは何らかの形で働くことが求められます。ここでは、計算しやすいように20歳から70歳までの50年間を「働く期間」としましょう。 50年という期間は、時代が変化するには十分な時間といえます。とはいえ、新しい技術が開発され、産業構造が転換し、人々の価値観やライフスタイルが変わる……といった時代の流れが一巡するのに10年程度を要するとした場合、少なくとも50年間のうち5回ぐらいは「時代の転換点」が訪れると考えられるかもしれません。 10年前、20年前の価値観が様変わりしていることは、現在、私たちの日常生活を取り巻く環境を見渡しても、容易に想像することができるでしょう。 しかし私たちは、日常生活に何らかの変化が生じて初めて、その変化に気がつきます。この原因は、単純に「日常生活に忙殺され、周りを見渡す時間的な余裕があまりないから」だと考えることができます。 それでも、時代は長い周期で変化しつづけます。特に、働く上での環境が10年や20年といったスパンで変わることは、私たち働き手にとって非常に重要な意味を持ちます。端的にいえば、働く上で必要な知識や技術が新たに更新される、ということです。 それに伴い、私たちは知識や技術を新たに身につけたり、それらの精度を高めたりする努力が必要になります。 つまり、老後の始まりが70歳に後ずれするということは、働く期間が長くなり、その分、求められる知識や技術が新たに更新される可能性が高まり、学ぶ機会が増えることを表しています。 このような考えのもと、政府は社会人になっても学び直すことができるよう、雇用保険制度などを改正し、労働者の修学機会を支援しています。