渋谷区が災害時の一時退避場所を周知するため壁画を制作。HITOTZUKIの作品を新規設置
災害時の一時退避場所と避難経路を来街者に周知するため、2017 年に渋谷区が発足させた「シブヤ・アロープロジェクト」。 首都直下地震等の大規模な災害が発生した場合、渋谷区では約23万人の帰宅困難者が発生すると想定されており、帰宅困難者対策が課題となっている。渋谷区では、来街者が一時的に退避できる安全な場所として「一時退避場所」を設定。シブヤ・アロープロジェクトは、この「一時退避場所」の位置を、アートを通じて情報発信し、平時からの防災意識の向上や災害への備えを行って頂くことを活動目的としている。 同プロジェクトはこれまで、庚申道ガード下にバリー・マッギー の、ファイヤー通り沿いのビルに森山大道の作品をパブリックアートとして公開。今回、その第3弾として、中渋谷架道橋にHITOTZUKI(ヒトツキ)の壁画作品が渋谷MIYASHITA PARK横のトンネルに展開された。 HITOTZUKIはアーティストのKAMIとSASUが1999年に結成したユニット。2000年にニューヨーク発のアーティスト・コレクティヴのメンバーとして壁画プロジェクトに参加し活動を開始。「ILL COMMUNICATION II」(Urbis museum、英、2004)、「X-COLOR / Graffiti in Japan」(水戸芸術館現代美術センター、2005)や「六本木クロッシング:芸術は可能か?」(森美術館、2011)などに参加するほか、ファッションブランドのコラボレーションも実施してきた。 作品が設置された作品は、最寄りの災害時一時退避場所である明治神宮・代々木公園一帯へと誘導する役割を果たすことが期待される。