日本におけるはちみつ紅茶のパイオニア「グランハ・サンフランシスコ」
――その後、どのようにして売り上げを伸ばしてきたのか 20年前の日本にはちみつ紅茶はなかったので、完全に口コミで広がっていった。当時はティーバッグの商品に600円は出さない時代と言われたが、これからはECで買い物をする時代がくると確信していたので、ウェブサイトでブランドの世界観を表現し、オンラインショップも開設した。 すると、芸能人やブロガーの方が紹介してくださるようになり、徐々に売り上げが伸びていった。現在でははちみつ紅茶、はちみつカモミールティー、はちみつミントティーの3種を取り扱っている。 ――主な販路は 輸入専門店とECを中心に展開している。コロナが明けてからは、海外旅行の土産カタログでも人気だ。輸入を始めた当時は3600箱と聞くと山のような数量だと感じていたが、今ではあっという間に売れる。 ――苦労したことは 売り上げに伸び悩む時期もあったが、「グランハ・サンフランシスコは、はちみつ紅茶だけど、はちみつ紅茶ではない(それ以上に価値がある)」というファンの方の声があり、ここまで続けてくることができた。 2017年頃には、メーカー側から突然、商品の製造をやめると言われたこともあった。当社の危機ともいえる事態で、急いでスペインへ向かって説得し、何とか作り続けていただくことになった。 この20年の間、振り返ればさまざまなことがあったが、「グランハ・サンフランシスコ」から広がるひとときの幸せな時間を多くの方へ届けられていることが嬉しい。今後も売り上げの規模に縛られず、唯一無二のはちみつ紅茶ブランドとして、その価値を深化させていきたい。