「命が尽きるまでフルスイングで生きる」 森永卓郎さんが明かした“目標”は「打倒イソップ」と「CDデビュー」
1ヵ月間の「完全徹夜」
第1回【「三途の川がはっきりと見えた」がんで余命宣告の「森永卓郎さん」…医療費「毎月120万円」の先に見据える「病は気から」の境地】からの続き 【写真を見る】昨年10月の森永さんと、治療を始める前の森永さん 1年前に「余命4ヵ月」の告知を受けた森永卓郎氏(67)。激やせした抗がん剤治療を止めて、免疫を元気にする治療法に切り替えた。それ以来、がんは進行もしていないし、消えてもいない。いま考えているのは、好きなことだけをやって免疫力をつけること。目指しているのは、あの世界的な有名作家だ。ベストセラーを著した森永氏が新たな“目標”を明かしてくれた。(全2回の第2回) ***
私ごとになってしまうが、拙著の『書いてはいけない――日本経済墜落の真相』(フォレスト出版)が30万部の大ヒットとなったおかげで、出版社から新著の執筆依頼が殺到した。私はそれをすべて引き受けた結果、2024年8月は、1ヵ月で13冊の書籍を書き終えることになった。普通に書いていたら、締め切りにとても間に合わない。そこで、私は8月の1ヵ月間を毎日完全徹夜で過ごした。一日数時間寝落ちはしているが、24時間キーボードをたたき続けたのだ。そんな激しい労働をいままでの人生でしたことはなかったし、どう考えても健康に悪影響が出るはずだが、実際の体調は、むしろ改善に向かっていった。アドレナリンがどんどん出て、免疫細胞を活性化させたのだろう。 実は、9月以降も24時間操業は、ほんの少しペースを落としながらも続いている。現在何をメインに取り組んでいるのかというと、「寓話」の創作である。紆余曲折の末にたどりついた道だが、当面の目標は「打倒イソップ」だ。イソップは、生涯で700編あまりの寓話を書いたが、私はいま数年でそれを抜こうと考えている。私の寓話集第一巻(『余命4か月からの寓話』興陽館)はすでに刊行され、第二巻もすでに脱稿している。ただ、イソップを抜くためには25巻まで刊行しないといけない。それを短期間で遂行するのは、そこそこ大変な作業になる。ただ、そのことが、最近の私の最大のモチベーション、前向きの気持ちの源泉になっているのだ。
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