「命が尽きるまでフルスイングで生きる」 森永卓郎さんが明かした“目標”は「打倒イソップ」と「CDデビュー」
タバコは1日に20本以上
ただ、猛烈な勢いで書き続けているために、いま私は、とてつもなく「不健康」なライフスタイルで暮らしている。健康によいと言われる食品は、ほとんど食べないし、毎日睡眠不足との闘いだ。入院中はやめていたタバコも一日20本以上吸っている。それでも、体調は確実に改善していて、最近では顔色がとてもよくなったと言わる。一部では「死ぬ死ぬ詐欺」とまで言われるほどだ。 私は、医師ではないので、医学的に正しいかどうかは分からないのだが、この一年間の経験で言うと、前向きの気持ちで免疫を高めるということが、ガンとの闘いではとてつもなく重要なのではないかと考えている。そして、前向きの気持ちを高めるために必要なことは、自分がやりたいことをやり、つらかったり、苦しかったりする治療や生活スタイルは避けることだと思うのだ。少なくともいま私はそうした治療や暮らしを続けている。オプジーボやNK療法は、私の場合、一切副作用がなく、辛いことはない。この治療以外、身体によいことは一切していないのだが、ガンは悪化していない。 私の場合は特殊ケースだとは思うのだが、意識してやっていることが二つある。一つは、週に一度、近所のスーパー銭湯に出かけて、かけ流しの温泉に入ること、もう一つは、月に一度、沖縄に出かけることだ。 温泉に入るのは、温浴療法の効果を得るためと思われるかも知れない。でも、そうではない。湯船につかっていると、新たな寓話のアイデアが天から降ってくるからだ。湯船の中で、大体、寓話が三つくらい浮かんでくるのだ。沖縄も同じく、寓話を創作するためだ。なんで沖縄に行くと寓話が書けるのか理由は不明だが、現地に行っても私はホテルに缶詰めになって原稿を書いているだけである。ただ、その時の生産性は本土にいるときの3倍くらいになる。もっと極端なのは往復の航空機内だ。機内で原稿を書くと、生産性が5倍くらいに上がる。沖縄往復で、書籍を一冊仕上げることができるペースだ。もともと沖縄通いは、貯まりに貯まったマイレージを生前整理で消化しようと考えたからなのだが、予想もしていない効果だった。
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