【政策活動費】デパートの紙袋に“2億円” 野党の分裂狙い…元秘書が告白「こういうお金が動くのか」 #みんなのギモン
■選挙の際の「陣中見舞い」に充当
政策活動費を、政治家たちは一体何に使っているのでしょうか。永田町で自民党幹部らの秘書を長年務めた男性が、その実態を明かしました。 ──渡されたお金をまず、どこに持って行くんですか? 元秘書の男性 「主に選挙が多かったですね。選挙の時の応援。党の幹部がある候補者に、陣中見舞いとして渡します」 「陣中見舞い」とは、党の幹部が候補者の選挙応援に行く時に配る現金のこと。そこに政策活動費が使われているといいます。 ──それって1回、いくらぐらいなんですか? 元秘書の男性 「それは100万から、例えば500万とか」
■元自民党の鈴木宗男議員も告白
かつて自民党で選挙対策の幹部を務めた鈴木宗男議員も、こう振り返ります。 「私の時も(自民党から)1億2000万円とか1億3000万円という支出になっていると思いますけどね。選挙の時はあるんです」
■人目につかぬよう…「懐事情は厳しい」
党の幹部が選挙応援に行った時に渡すという現金は、どうやって渡されているのでしょうか。 元秘書の男性 「ほとんど見えないところで渡しますので。一般の目に触れないところ。例えば車の中とか。それから候補者の奥さんとか」 人目につかないところで渡されていたといいます。その使い道について元秘書の男性は「例えば地元の事務所の家賃、私設秘書の給料、ガソリン代、慶弔費とかですね。寄付金だけではまかなえないですから。かなり懐事情は厳しいと思います」と明かします。
■身内だけに限らない使い道とは?
また、政策活動費の使い道は身内だけではありません。元秘書の男性は、相手陣営であるはずの野党に政策活動費を渡した経験を告白。 「最高額で私は2億運んだことはあります。一度にです。議員から『誰々のところに持って行くように』と言われて、紙袋2つ渡されて」 デパートの紙袋に入っていた2億円の現金。「それをみんなに見えないように車に積んで、届け先に持って行きましたね」と振り返ります。元秘書の男性は「詳しいことは明かせない」としながらも、野党の分裂を促すため現金を渡したという。 「やっぱりすごいなとは思いましたけどね、その時。こういうお金が動くのかと」 政治が動くそのウラで使われてきたという政策活動費。川上記者は最後に、こんな質問を投げかけました。 ──疑問に思ったことは? 元秘書の男性 「疑問……うーん、疑問に思うっていうのはあまり。その時はマヒしてましたから」 大金が動く政策活動費。その使い道に説明が求められます。