日産、2019年3月期決算を発表(全文2)北米の収益が悪化
ブランドの魅力を上げながら着実な成長を目指す
それをベースにして今後、やはり過去、相当無理な拡大をしてまいりましたので、ここからのペースはやはり新商品、新技術、ニッサン インテリジェント モビリティということで、皆さんにご紹介をしておりますけれども、これを進展をさせながら着実に成長していくということですね。そういうことで進めていきたいというふうに思っております。 一言で言えばコスト構造、あるいは不採算事業の整理等々、生産体制などの外科手術的なものは足早にやって、そして販売の拡大、特に米国の回復等々は慌てずに、ニッサン インテリジェント モビリティの戦略の下、ブランドの魅力を上げながら着実な成長を目指すと、こういうスタンスでやっていきたいというふうに考えております。 90年代、よくNRPの前と比較をされるんですけども、そこと異なる点はやはり中国、今ご紹介しました中国、あるいは日本市場と非常に堅調な事業の柱があること。ここをベンチマークとして他の部分を改善していくことができるということですね。それと財務体質は先ほどご紹介したとおり、健全であるということですね。従って今、この時期に思い切ったアクションを取って、そして将来に備えるということが非常に重要だというふうに思って進めているということでございます。 それから次に、米国のリカバリーについてでございますけれども、これも何度も繰り返してきましたので、あまり細かいことを申し上げませんけども、ここにまとめてあるとおりですね。過去起こったことというのはやはり端的に言いますと、商品がやや、なんて言いますか、年齢、車齢が3年から5年へと車が古くなる中で、下を見てみますとOaO、いわゆるブランドの価値に対してわれわれのマーケットシェアというのはかなり改良していて、結局お客さまにお求めいただくというのではなくて、値引きということでお買い求めいただくという形で、そういう形でマーケットシェアを買っていたという状態が続いたということでございます。 ここで車の年齢が平均的に上がってしまった部分、これはやはり先ほど申し上げたとおり、グローバルにもこういう傾向があるんですけども、過去の、先ほど申し上げた新興国向けの拡大投資ですね。これのためにちょうど13年、14年ごろからそちらに投資を回したということで、新車の投資を少し抑制をして、新車投入をずるずるとずらしたということがございます。その結果の反動が出ているということです。