ソフトバンク小久保監督「100倍難しい」連覇へ ポスト甲斐拓也のマネジメントと主力コンバートでパ他球団の包囲網を破る
ソフトバンクの小久保裕紀監督(53)が、リーグ2連覇を新年に誓った。就任初年度の昨季は独走態勢を築き、4年ぶりのV奪還に成功。日本シリーズではDeNAに敗れたが、常勝軍団復活への足掛かりをつかんだ。正捕手の甲斐拓也捕手(32)が巨人に移籍し、チームの屋台骨が揺らぐ中でのかじ取りはいかに。パ・リーグ他球団からの包囲網が敷かれ、「100倍難しい」という連覇に向けて、2025年に挑む。 ■「あの小さかった真凜ちゃんが…」秋山幸二さん長女が花嫁姿【写真】 ◇ ◇ ◇ 大阪で宙に舞い、福岡で優勝祝賀パレードを行い、ハワイで勝利の美酒に酔った。そんな1年に別れを告げ、リーグ連覇を目指す25年が始まった。小久保監督は「とにかく最大の目標は連覇。日本一を逃した悔しさがあるけど、まずは連覇をチームの中で持ちながらスタートする」と誓った。 連覇の難しさは現役時代に味わった。ダイエー時代の1999年、福岡移転後初優勝の後、当時の王監督が放った言葉が頭に残っている。「王監督が『初優勝より100倍難しい連覇』と言っていた。絶対に慢心するなよということ。異様なお祭りムードだったのでそれを戒めるために最初のミーティングで言われたと思う。あの言葉がなかったら浮かれていたと思うので」と振り返った。その言葉を胸に2000年も隙を見せることなく連覇を飾った。 昨季までは王者オリックスへのチャレンジャーという立場だったが、連覇に挑む今季は追われる立場に変わった。「昨年はそこまでヒリヒリするゲーム差にならなかったけど、今年はそういくとは思っていない。他球団の補強を含め、今度は5球団が『ホークスを倒せ』となっていくので」と力を込めた。 なおかつ17年から毎年100試合以上に出場してきた甲斐が国内フリーエージェント(FA)権を行使して、巨人に移籍した。扇の要を失い、チームは大きな変化を求められる。「先発投手と守りを中心とした野球という点では甲斐の後(釜)がいの一番」と説明した。 その上で指揮官は「僕の仕事は強いチームを長くつくること。世界一を目指す球団というのがミッションなので甲斐がいなくなった途端、弱くなったというのでは仕事ができていない。リスクマネジメントをやってきた」。昨季、海野を38試合でスタメン起用し、谷川原も2軍で経験を積ませてきたのはそのためだ。 既に守備負担を考慮し、柳田を左翼、近藤を右翼にするコンバートも決めた。石川が抜けた先発陣にも上沢が加わった。指揮官は「まだ受けてたてるほどの力はない。チャレンジャー。連覇に向けてのチャレンジャーです」と強調。14、15年以来の連覇に挑戦する。(小畑大悟) 【#OTTOソフトバンク情報】