菅原明良騎手、2025年年男の誓い さらなる飛躍へ「キャリアハイ目指す」
昨年は宝塚記念でGⅠ初制覇を成し遂げ、秋には初の海外遠征を経験するなど飛躍の年となった菅原明良騎手(23)=美・高木=が新年の抱負を語った。巳年生まれの年男で、2025年はデビュー7年目となる。GⅠを狙える新たなパートナーとの出合いを願い、21年の75勝を超えるキャリアハイの更新を誓った。 ◇ 現状に満足することなく高みを目指す姿勢は、今年も変わらない。年男の菅原明騎手が、真っすぐな瞳で決意を語った。 「キャリアハイを目指していきたいです。普段から、どのレースでも結果を出さないと、大きなレースに乗せてもらえないですし、大きなところに行ける馬にも出合えない。積み重ねが大事かなと思っています」 デビュー6年目の昨年は6月に宝塚記念をブローザホーンで制して、GⅠジョッキーの仲間入り。23度目の挑戦で悲願をかなえると「勝ちたいレース」に掲げる有馬記念のスタートラインにも初めて立った(12着)。 はたから見ればジャンプアップを果たした充実の年だったように見えるが「去年は60勝で、その前の3年(75勝→72勝→70勝)に比べると全く足りていない。悔いの残る一年だったなというのが第一印象です」と自己評価は辛口だ。 それでも「AKIRA SUGAWARA」の名前を世界に知らしめた年でもあった。下半期にオーストラリア、米国、香港のビッグレースに騎乗。自厩舎のワープスピードで挑んだ豪州の祭典・メルボルンCはハナ差の2着に大健闘し、ひのき舞台で脚光を浴びた。「3カ国、計4回、海外に行かせてもらって、本当に貴重な経験をさせていただきました。今後の糧になりますね」と刺激を受けた。 「GⅠを勝っても意識は特に変わりません。普段からの積み重ねが大事だと思う気持ちは同じです。ありがたいことに、たくさん依頼はいただけているので、そのぶん、結果で応えたいです」 色紙にしたためた一文字は「輝」。理由を尋ねると「僕が考えたわけではないです(笑)。何も思い浮かばないから、何がいいですかって(カメラマンに)聞いて。あまり意味はないです」と笑った。自分らしく、マイペースに。東の若武者が、輝かしい2025年を作り上げていく。(山口遥暉) ■菅原明良(すがわら・あきら) 2001(平成13)年3月12日生まれ、23歳。千葉県出身。中山競馬場のそばで育ち、騎手を志す。19年3月に美浦・高木登厩舎からデビュー。同年4月20日の福島6R(タイキダイヤモンド)で初勝利。21年東京新聞杯(カラテ)でJRA重賞初勝利。昨年の宝塚記念(ブローザホーン)でJRA・GⅠ初制覇。JRA通算4381戦338勝。重賞はGⅠ1勝を含む11勝。162・6センチ、45・4キロ。