大谷翔平 経済効果180億円はド軍の想定以上 代理人「理解していない球団もあったがド軍は理解」
米全国紙「USAトゥデー」が5日(日本時間6日)、ドジャースの大谷翔平投手(30)の独占インタビューを公開。大谷本人や関係者の話を基に激動のドジャース1年目を振り返った。 【写真あり】ドジャース・大谷が年俸トップ 後払い&出来高考慮せず 3500万ドル以上契約11選手ランキング 同紙は今月4日に大谷に取材。「大谷翔平が語るドジャースのワールドシリーズ優勝と7億ドルの契約」との見出しで特集を掲載し「スポーツ界を揺るがした彼の重大な決断について振り返った」とした。 大谷は昨年12月にドジャースと10年総額7億ドル(決定時約1015億円)で契約し、約97%が後払いの異例の契約を結んだ。同紙は「これはスポーツ史上最大の契約であり、野球選手としての最高契約額を64%も上回るものだった」と伝えた。また、大谷の歴史的活躍で「ドジャースは394万人のファンを動員し、これはフランチャイズ史上2番目に多い数字だった。1試合平均4万9067人を記録し、そのうち5万人以上の観客を動員した試合は37試合だった」とした。 大谷の代理人事務所「CAAスポーツ」のネズ・バレロ氏は大谷の大型契約について「組織に翔平の本当の価値を理解し、評価してほしかった。彼と契約するためのその金額を正当化するためには、フィールド外での機会、スポンサーやブランドを引き寄せる彼の能力を本当に活用しなければならない。そして、記念品やノベルティアイテムの熱狂もある。それを価値として定量化する必要がありました。我々のビジョンや、彼が組織にもたらす魅力を本当に理解していない球団もありました。その部分を理解していなければ、同じページにはいなかったのです」と契約の際に重要視したことを明かした。 その上でドジャースについて「明らかにドジャースは理解していました。マーク・ウォルター(筆頭オーナー)からスタン・カステン(球団社長兼CEO)、アンドルー・フリードマン(編成本部長)、ロン・ローゼン(チーフマーケティングオフィサー)に至るまで、ドジャースのフロントオフィスは初日から私を理解していました。彼らはその価値を理解していました。それが彼らをどこに導いたか見てください」と当初から大谷の球場内外での価値を理解していたことを明かした。 同紙は今季の大谷の活躍について「大成功を収めた」と評しつつ「しかし、ドジャースはさらに大きな成功を手にした」とドジャースの大谷への投資が大成功だったと結論づけた。大谷効果として「ドジャースは、大谷と契約した後に企業スポンサーシップ、商品販売、チケット販売でどれだけの収益を追加したかについては明らかにしていないが、日本企業がクラブと高額なエンドースメント契約を結んだこともあり、業界の推定では約1億2000万ドル(約180億円)に達していると言われている」と伝えた。 同紙は「ドジャースは大谷と契約した時に大きな期待を抱いていたと語るが、実際のこの豪華な展開には驚かされた。日本企業がドジャースと広告権を巡って争う状況は予想を超えていた」と伝えた。ドジャースの副社長執行役員兼チーフマーケティングオフィサーロン・ローゼン氏は「私はこの業界に40年いますが、彼ほど人気のあるアスリートやセレブは見たことがありません。この国には多くの有名人がいますが、彼がもたらした影響は信じられないほどです。マイケル・ジョーダン、トム・ブレイディー、コービー、マジックについて話すことができますが、彼は非常に限られた人々しか到達できない場所にいます。彼は日本で非常に人気が高いため、ここに来る日本人観光客の80%から90%はドジャースタジアムに立ち寄ります」と明かした。 バレロ氏は「彼ほど多くを犠牲にするアスリートの無私の精神を再び見ることはないでしょう。これは業界において前例のない大きな出来事でした。翔平にとって、組織を縛らないことが非常に重要でした。彼はただ“その給与の全部または一部を延期したらどうなるか?私は経済的には問題ない”と言いました。彼にとって重要だったのは、ドジャースが年々競争力を持ち、選手を獲得して優勝レベルのチームを作ることを可能にすることでした。それが彼の最終目標でした。彼にはビジョンがあり、そのビジョンはすべて実現しました」と振り返った。