鳩山元首相が会見 クリミア訪問、沖縄、安倍談話に言及
THE PAGE
鳩山由紀夫元首相が22日、都内で記者会見を行い、クリミア訪問の理由や沖縄問題、安倍首相の戦後70年談話などについて語った。 会見の要旨は以下の通り(※会見のダイジェスト映像は、当ページ内の動画プレイヤーまたは、リンク先でご覧いただけます)。
なぜ、クリミアを訪問したのか?
日ソ国交回復をはたした祖父・鳩山一郎の時代から、鳩山家としても日ソ関係に関わってきている。プーチン大統領の時代に、問題の解決をしなくてはならないが、アメリカに追随したクリミア問題に関する対ロ制裁の実施で、プーチン大統領に会えずにいる。これでは、北方領土の問題の打開はできない。 クリミア問題に関しては、西側の情報だけでは一面的な理解になる。ウクライナ問題は、ソチオリンピックにプーチン大統領がかかり切りになっているときに、軍産複合体に影響を受けたアメリカがさまざまなアクションをしたことが発端だ。オバマがいつも正しく、プーチンがいつも悪いとも言えない。ウクライナの民主化という視点で見ることもできるが、18世紀後半以来ロシアの土地であったクリミアが、ソ連に戻ったと見る事もできる。 クリミアの少数派であるタタール人の問題はあるが、そのタタール人でさえ、日本の投票率からみれば高いと言える55パーセントが住民投票に参加し、それから1年経った。今では、99パーセントがロシアのパスポートを持ち、7割がロシアへの編入に賛成し、多くのタタール人も満足していると聞く。もちろん、戦車や兵隊はおらず、ロシア系住民は満足しているし、クリミアのセヴァストポリにあるモスクワ大学の分校などで講演したが、学生の目は輝いていた。作られた平和でない、ということを理解するべきだ。 クリミア問題で日本がやるべきことは、制裁を解除することではないか。元外務官僚の東郷和彦氏が、「このまま制裁を続ければ、ロシアは中国に接近する。これは日米両国にとっても望ましい事ではない」と言っている。制裁の解除について、安倍首相には日米首脳会談で、オバマ大統領に言って欲しい。