【キーンランドC】回収率は後方待機組に軍配 ダノンマッキンリーは血統から洋芝適性あり
傾向解説
サマースプリントシリーズ第5戦キーンランドC。シリーズ終盤戦としても目が離せない一戦ですが、他方ではGⅠスプリンターズSの前哨戦としても重要度の高いステップレース。既存勢力と新興勢力の勢力図にも大きな影響を与える一戦といえるでしょう。本記事では血統面を中心に、キーンランドCのレース傾向を整理していきます。 【キーンランドカップ2024 推奨馬】スプリントは勝率50%で実力メンバーNo.1! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) まず紹介したいデータは初角位置別成績。基本的に短距離戦は先行有利になることが多いカテゴリーですが、キーンランドCにおいては後方待機組の台頭も目立つのが大きな特徴。札幌芝1200mはスタートから初角までの距離が400m以上あるため先行争いが長引きやすく、コーナー角が緩いことから外を回しても大きなデメリットになりません。データ上でも、複勝率こそ先行勢に分があるものの、回収率では後方待機組に軍配。小回りコースで力を出し切れなかった末脚型には絶好の舞台といえるでしょう。 <初角位置別成績(過去10年。単勝オッズ49.9倍以下)> 真ん中から前【6-6-8-46】勝率9.1%/連対率18.2%/複勝率30.3%/単回収率38%/複回収率81% 真ん中より後ろ【4-4-2-33】勝率9.3%/連対率18.6%/複勝率23.3%/単回収率181%/複回収率94% また、同様の理由から枠番別成績も外枠有利の傾向に。元々、札幌芝1200mは外枠有利の傾向が強いコースですが、キーンランドCにおいては連続開催の後半に行われるため、内目の傷んだ馬場状態も外枠有利の傾向に拍車をかけています。今年も先週や、今週中の雨により内目の馬場が悪化することが予想され、外枠有利の傾向は今年も継続されそうです。 <枠番別成績(過去10年。単勝オッズ49.9倍以下)> 1枠【0-0-1-10】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率9.1%/単回収率0%/複回収率26% 2枠【0-0-1-8】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率11.1%/単回収率0%/複回収率61% 3枠【0-2-0-12】勝率0.0%/連対率14.3%/複勝率14.3%/単回収率0%/複回収率25% 4枠【2-3-1-8】勝率14.3%/連対率35.7%/複勝率42.9%/単回収率133%/複回収率168% 5枠【0-1-2-11】勝率0.0%/連対率7.1%/複勝率21.4%/単回収率0%/複回収率71% 6枠【3-1-1-13】勝率16.7%/連対率22.2%/複勝率27.8%/単回収率165%/複回収率73% 7枠【4-1-2-8】勝率26.7%/連対率33.3%/複勝率46.7%/単回収率328%/複回収率126% 8枠【1-2-2-9】勝率7.1%/連対率21.4%/複勝率35.7%/単回収率40%/複回収率121% 血統面ではSadler's Wellsなどの欧州血統に注目。比較的力を出し切りやすいコース、かつ別定戦ということから血統による適性評価の重要度は高いとはいえません。ただ、傷み始めた洋芝でのスプリント戦とあって、米国血統の単調なスピードだけでなく、欧州血統の底力も非常に重要な資質。特に欧州血統の代表格であるSadler's Wellsの血を内包する馬が短距離戦でこれだけ好走しているのはキーンランドCの大きな特徴といえるでしょう。 <Sadler's Wells内包馬(過去10年)> 該当馬【2-3-3-17】勝率8.0%/連対率20.0%/複勝率32.0%/単回収率142%/複回収率127%