【MotoGP】マルケス、表彰台争い展開もレース最終盤で”ギブアップ”。4位フィニッシュ受け入れたと明かす「次のレースがあるからね」
MotoGPイタリアGP決勝でグレシーニのマルク・マルケスは4位フィニッシュ。レース中は表彰台を争ったものの、最終盤には“諦めて”4位フィニッシュを受け入れたと明かした。 【リザルト】MotoGP 2024 イタリアGP決勝 23周の決勝レース。マルケスは18周目にようやくドゥカティのエネア・バスティアニーニをパス。終盤に向けて2番手のホルヘ・マルティン(プラマック)を追っていた。 しかし残り2周というところで、バスティアニーニがマルケスから2番手を再び奪取。マルケスは表彰台圏外の4番手まで順位を下げた。 バスティアニーニの勢いは止まらず、最終ラップの最終コーナーでマルティンを交わして、2位を獲得。チームメイトのフランチェスコ・バニャイヤと共に、ドゥカティワークスで1-2フィニッシュを果たした。 一方マルケスはトップ3台から2秒以上遅れて4位でフィニッシュ。これで表彰台連続獲得記録が途絶え、ランキング首位マルティンとの差は35ポイントに広がった。 ムジェロでの結果についてマルケスは、3番手バスティアニーニを追いかけていた際にタイヤを消耗しすぎてしまい、終盤の戦いに持ち込むことができなかったと説明した。 「僕にとって(順位は)関係ないと言ったはずだ。僕らの正しいポジションは分かっているし、ペッコ(バニャイヤ)は本当に強かった」とマルケスは言う。 「実際、彼は信じられないような週末を過ごした」 「でももう1度、2024年型マシンに迫ることができた。僕らは首位争いしていたし、とても楽しめたから、週末全体に関して僕はとてもハッピーだよ」 「レース中、バスティアニーニの後ろで詰まってしまったのは事実だ。彼をオーバーテイクしようとしたけど無理だった。最終的にオーバーテイクできたけど、既にリヤタイヤをかなり使ってしまっていた」 「でも彼を抜いたときのペースは良かったし、マルティンを一歩ずつ、コンマ1ずつ追い上げていった。でも残り2周でバスティアニーニが来た。新品リヤタイヤを履いているみたいだった」 「最終ラップの彼のスピードはすごかった。僕は諦めちゃったよ。4位でフィニッシュして、3週間後にはまたレースがあると自分に言い聞かせたんだ」 マルケスは最初の右コーナーへの進入で2度タイヤをスライドさせてしまったこともあり、上位争いから手を引き、デスモセディチGP24を駆るドゥカティライダー3人に続く4番手を固めたという。 「フロントタイヤの温度が上がり、フロントの内圧も上がってしまった」とマルケスは言う。 「ペースを戻してギャップを広げ、自分たちにできることに集中しようとした。ターン1で僕が前後のタイヤを使ってブレーキングしていたのを見れば分かると思うけど、両方ともスライドしていた。1回は大丈夫だけど、2回はもうダメだ」 6度のMotoGP王者であるマルケスは今季、苦戦に喘ぐホンダからドゥカティ陣営のグレシーニへ移籍。ここ4年の苦労に比べると、イタリアGPで敗北を受け止めることもできたと語った。 イタリアGPで負けを認めることがどれだけ難しかったかと訊かれたマルケスは次のように答えた。 「どうってことないよ。僕は沢山勝ったけど、沢山苦しんだからね」 「この4年間は勝ったことよりも、苦しんだことの方が多かった。それは簡単じゃない」 「今回もトライして、何度か危うい瞬間も会ったけど、それ(勝利)は無理だった。だから、ここムジェロでの4位は、僕にとっては良い結果なんだ」
Rachit Thukral, Oriol Puigdemont