「今すぐ就活へ動いて」…Fラン大学生が〈高学歴ばかりの難関企業〉から早期内定をもらう“意外な方法”【キャリアコンサルタントが助言】
10回転職したキャリアコンサルタント森田昇氏は、ここまで失敗を重ねた人間だからこそ、避けるべき「就活で失敗する方法」を伝えられるはずだと自負します。ポイントを押さえれば、いわゆる「Fラン大生」が難関大生と同じ企業から内定をもらうことも夢ではありません。森田氏の著書『生涯収入を最大化する「就活の技法」』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、見ていきましょう。
コロナ後、就活は実質「通年採用化」へ
ありがちな就活の、ありがちなスケジュールは図表1の通りです。大学生の就活は基本的には「新卒一括採用」で、就活ルール上「情報解禁日は大学3年次の3月、選考解禁日は大学4年次の6月」とされています。しかし、これはあくまで政府が主導した就活ルールであり、実際は異なります。コロナ禍以降の就活の変化により、それよりも早期から採用活動を行う企業が増えています。 株式会社リクルートの就職みらい研究所の「就職白書2023」によれば、入社予定先からの内定取得時期は選考解禁日の大学4年生6月がピークですが、大学3年生9月以前に就職活動を開始した就活生は、大学4年生4月が最多となっています。それよりも早い時期に内定を得ていた就活生も多く、最速だと大学3年生の9月時点で内定を取得しています。「新卒一括採用」はあくまでも建前であり、コロナ禍以降は時期や選考形態も業界や企業によってバラバラとなりました。 これは、就活生の皆さんにとってメリットでもあります。超売り手市場といった状況や2025年卒から正式に採用直結型のインターンシップが公認されたことから、就活の早期化によって選考日程が複線化・分割化されたためです。ベンチャー企業や外資系企業を中心とした経団連に所属していない企業による、実質的な通年採用化です(※図表2)。株式会社リクルートの就職みらい研究所の「就職プロセス調査(2025年卒)」によると、2025年卒の大学3年生3月18日時点の内定率は49.8%と、年々早期化が進んでいます。 企業によって、どの時期から選考を開始するのかまちまちのため、就活生にとって情報収集が難しくなっています。採用人数や選考時期といった基本的な情報も就活サイトやネット検索では引っ掛からず、合同会社説明会やインターンシップに参加して集めなければ得られないことから、情報収集の精度と速さが求められています。「就活は団体戦である」とのマインドセットで、大学3年生春から就活をはじめる同期とチームを組んで、激変した就活戦線を乗り切ってください。