「Copilot+ PC」をめぐる“三大怪獣大決戦”を楽しんだ2024年に、液タブの“最終局面”をうかがう
パワー全面感のAMDとバランス感のIntel
もう1つがAMD陣営の「Ryzen AI 9」シリーズ。こちらはどちらかというと、バッテリーはともかく性能を伸ばすぞ! というような、ある意味潔い趣向で、ASUS JAPANの「ProArt PX13」は13.3型と小型でありながらギョッとするような処理速度をたたき出していました。 Ryzen AI 9はCPU内蔵GPUも優れているので、単体で搭載されたノートPCも多かったですが、このモデルは外付けGPUも採用しており、本当に広い用途でがっつり行けるロマンもあり所有欲をかきたてるPCでした。 そして、個人的に真打ちだと思っていたのがIntelのLunar Lake(開発コード名)、「Core Ultra 200V」シリーズです。自分ではレビューしていないので簡単に書くと、高速動作+静か+バッテリー持続時間が長い+互換性問題がないです。 こう書くと「スナドラPCなんだったの……」と思われるかもしれませんが、自分もそう思ってしまい……この思いの行き場がないまま、スナドラPCを普通に愛用しています。
じんわり忍び寄る液タブ最終局面感
ここでいう「最終局面」というのは、分野の終わりという意味ではなく、成熟した分野になったということです。USB Type-C充電器などを思い返して想像してもらうと分かりやすいですが、GaNなどの技術が行き渡り、どのメーカーも小型で大出力が出せるようになって、大手は高級路線に進出し、買う側としても「これを買ったら、当分は新しいのが欲しくならなそうだな」という感覚になる、という感じの最終局面感です。 実際に、XPPenやHUIONなどの海外メーカーは技術が成熟し、20万円前後の価格で堂々とした、出来の良い上位モデルを供給できるようになりました。2024年にレビューした「HUION Kamvas Pro 19」は、タッチ機能の熟成度に隙があるものの、ペン性能の面では満足できる出来でしたし、別の企画で触らせてもらったXPPenのモデルも「これは、ついに一線を越えてしまったか?」というシンプルな驚きが頭をよぎるような、問題のない出来でした。