「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」の未来技術、どれだけ実現した?
2015年10月21日午後4時29分、アメリカ・カリフォルニア州のある街に、30年前からタイムマシンがやってくる。もちろん、名作SF映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー パート2」の話だ。劇中で主人公たちがタイムスリップした未来が、次の水曜日に迫った。世界中でさまざまな関連イベントが催されるなど盛り上がりを見せているが、気になるのは「この映画で描かれた未来がどれくらい実現したか」ということだ。映画でマーティとドクが見た未来は、この30年間でどれだけ実現したのだろう。
スロバキアでは「空飛ぶ自動車」を開発
映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は、1985年にロバート・ゼメキス監督によって作られたSF映画だ。主人公の高校生マーティ・マクフライが、天才科学者「ドク」ことエメット・ブラウン博士が作ったタイムマシンで、過去や未来を行き来して冒険する物語だ。1989年に公開された「パート2」では、主人公たちは1985年から30年後の2015年にタイムスリップする。「パート3」では1885年の西部劇の世界にタイムスリップする。公開から30年経ったいま観ても、映画の魅力は色褪せず、いまだに多くのファンを惹きつけている。 タイムマシンは、もちろんまだ開発されていないが、「パート2」の未来技術で目を引くのが、宙に浮く「ホバーボード」と「空飛ぶデロリアン」だ。公開後から、世界中の科学者・技術者が実現に情熱を注いできた。残念ながらまだ映画のようには実現していないが、近いところまではこぎつけた。 空を飛ぶことが出来る自動車は、スロバキアのエアロモービル社が開発し、2017年には発売される予定だ。翼を格納できる飛行機で、自動車としても道路を走ることが出来る。しかし、飛行には200メートルの滑走路が必要なので、公道から飛び立つことは出来ず、「空飛ぶデロリアン」のイメージとは少し違うかもしれない。 そんな中、トヨタは2014年6月、空飛ぶ自動車「ホバーカー」の研究をしていると明らかにした。当時の吉貴寛良常務が空を自由に飛べるものではないが、車を宙に浮かせ摩擦をなくす技術を開発していると語ったと、ブルームバーグが伝えた。