「総理、万博延期のご判断を」高市早苗氏の“異例の進言”なぜ 自民党総裁選を控え「ポスト岸田」と現職閣僚のはざまで続く苦悩?
エッジを立てた高市氏は、とことん首相にぶつかっていくのか―。こうした政界内の関心をよそに、高市氏は徐々に発言をトーンダウンさせていく。 「首相から『復旧に支障が出ないよう配慮する』と電話があった。首相の決定に従う」 「経産省も復興に影響が出ないよう配慮して態勢を整えてくれた。首相を信頼してお任せしたい」 2月3日には自身のX(旧ツイッター)を更新。「物議を醸した」との書き出しで「被災地復旧も万博も完璧にやりきることが日本の名誉を守るためには必要だと思っていた」と思いをつづった。実質的な釈明だった。 高市氏に親近感を抱く自民ベテランは先行きを案じる。 「せっかくの発信力をうまく使いこなせておらず、迷走している」 高市氏自身は周囲に「現職閣僚としては動きづらい。この機に乗じて何かすることは考えていない」と悩める胸の内を漏らした。